食と健康/伝統食・粗食・素食

玄米成分が高脂肪食への欲求にブレーキ(2ページ目)

玄米に含まれる成分の働きにより、高脂肪食への欲求を抑えることで、メタボや肥満を予防するという報告がありました。玄米に含まれる栄養成分や働き、また食べる際の注意事項についてご紹介しましょう。

南 恵子

南 恵子

食と健康 ガイド

NR・サプリメントアドバイザー

NR・サプリメントアドバイザー、フードコーディネーター、エコ・クッキングナビゲーター、日本茶インストラクターなどの資格取得。現在、食と健康アドバイザーとして、健康と社会に配慮した食生活の提案、レシピ提供、執筆、講演等を中心に活動。毎日の健康管理に欠かせない食に関する豊富な情報を発信していきます。

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ビタミンB群、食物繊維が豊富な玄米

玄米は、米の籾殻を取り除いたもので、玄米を精米して糠をとりのぞいたものが精白米、白米です。白米と栄養価を比べると、糠がついている分の微量栄養素の含有量が異なります。

特にビタミンB群が多く含まれており、江戸時代に、江戸で生活する武士や庶民が白米を食べていたことが原因で脚気になる「江戸わずらい」の話は、有名ですね。

他にも玄米が白米よりは、食物繊維が多く含まれていることもよく知られています。食物繊維が豊富な食品は他にもありますが、一度にたくさん食べるのは難しく、玄米のよさは主食として、例えば1日に2、3度無理せずに食べられることではないかと感じています。

下表では、米ではなく食べる「ごはん」の状態で含まれている栄養素の比較をご紹介しておきます。
玄米.栄養素.白米.七分づき

 

玄米に含まれている抗酸化成分も注目

今回取りあげられているγオリザノールは、抗酸化成分が強く、コレステロールの吸収を抑えて動脈硬化を予防するのではないかと言われています。また不安や抑うつ、更年期障害や自律神経失調症などの薬への利用や、シミの原因となるメラニンを抑制することから化粧品、酸化防止の食品添加物などにも使用されています。

他に、玄米に含まれているフィチン酸もがん予防に、また金属イオンをキレートする働きから解毒などにも役立つと考えられ研究されています。ただしフィチン酸は、多量にとるとミネラルの吸収を阻害します。栄養バランスのとれた食事なら問題ないようですが、ミネラルが少ない食事の際には注意が必要と考えられています。

玄米でも発芽玄米では、玄米に蓄えられているさまざまな栄養素の形状が変化し、フィチン酸の影響が小さく、ミネラルが吸収されやすくなるとも言われますが、異なる考え方もあり、まだまだヒトレベルでは、研究が必要なようです。

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