100年店ランチ/東京の100年店ランチ

浅野屋本店(そば/内神田/創業1872年)

神田エリアで100年を超える営業。麺業界最古の“のれん会”を率い、こちらも100年以上……今回は、今なおメニュー開発を継続するそば店「浅野屋本店」をご案内します。

菅野 夕霧

執筆者:菅野 夕霧

100年店ランチガイド

飲食店ひしめく神田エリアで静かにたたずむ浅野屋本店

出世不動通りに面した浅野屋ビル

出世不動通りに面した浅野屋本店

多数の飲食店がひしめき合うJR神田駅界隈。ガード下も線路の両サイドも、ビジネスマンの懐に優しい飲食店がたくさんありますね。そんな神田駅南口から西方面に3分程度でしょうか。左手に「浅野屋本店」があります。にぎやかな神田駅西口商店街の通りから1本南側の道(出世不動通り)沿いで、ビジネスホテルの向かい側。老舗感はありますが、それほど威圧的な店構えではないかと思います。

1階と2階の中間に掲げられた“そば”の文字が印象的な看板が目を引く同店。少し奥まった入口付近には、暖簾の脇に季節のおすすめメニューの掲示も。墨文字で風格を感じる木の看板には、右肩に“創業明治五年”と入っています。お昼時には近隣のビジネスマンを中心に年配の方など、利用者が多いですね。

創業は1872年(明治5年)

通りに出されている同店の置き看板

通りに出されている同店の置き看板

初代・和久井鉄蔵氏により産声を上げた浅野屋本店。創業は1872年(明治5年)、創業地は神田猿楽町です。その10年後、現在の内神田へと移っています。この場所でも100年以上なんですね。そんな浅野屋本店が創業した1872年とは、どんな年だったのでしょうか……。

この年、日本初の全国戸籍調査が行われています。当時の総人口は、3311万825人。今の約4分の1の規模。逆に100年で約4倍になったと考えると、ものすごい人口増加です。

また、前年に東京・大阪間で始まった郵便制度が同年、全国に拡大。“飛脚”や“カゴ”の時代が終わりを告げたタイミングですね。日本初の裁判所である東京裁判所の設置、日本初の近代図書館(書籍館)がオープンしたこの年、浅野屋本店もその歴史をスタートさせています。

では、100年以上内神田の地で営業を続けるそば店へと参りましょう
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