充実した装備と多面性を備えたクルマ
基本的には欧州市場をメインに開発されたモデルであり、韓国の「GM大宇」で生産される。いくつかのバリエーションがある中から、日本に導入されるのは、2.4リッターガソリンエンジン+6速AT、4WD、右ハンドル、7人乗りという仕様
ひさびさにこのクルマを拝借し、東京~新潟を往復してきましたが、ドライブフィールは、いたって快適。乗り心地は固くも柔らかくもなく、ちょうどよい。最近ではスポーティさを強調したSUVが多々見受けられるところですが、キャプティバはそうではなく、終始リラックスして乗れる味付けとなっています。さらに、人や荷物の積載状況によってリアの車高が下がりそうになったときに自動的に車高を調整するセルフ・レベリング・ショック・アブソーバが標準装備されます。
4WDシステムには、電子制御の油圧クラッチを用いたアクティブ・オンデマンド4WDシステムを搭載。通常走行時は基本的に前輪駆動の状態で、走行状況に応じて前後の駆動力を100:0から50:50まで自動的に最適に配分してくれます。同システムは悪路走破性の面でも強い味方となってくれることでしょう。
大きな開口面積を誇る電動スライディングルーフは「ラグジュアリーパッケージ」に含まれる。その前方にはグラスホルダーを備える
安全装備も非常に充実しています。3列7名の全乗員分の3点式シートベルトや、アクティブヘッドレスト、6エアバッグ、ESC(エレクトロニック スタビリティ コントロール)やBAS(ブレーキ アシスト システム)などはもちろん装備。また、EPB(電動パーキング ブレーキ)や、PAS(パーキング アシスト センサー)や、HSA(ヒル スタート アシスト)や、DCS(ディセント コントロール システム)も標準装備されます。
さらに、横転の危険性を感知したときに、車両姿勢の安定を維持するよう作動するARP(アンチ ロールオーバー プロテクション)も装備されます。このように、同じクラスでは他に例のないほど一連の電子デバイスが満載されているところもキャプティバの強みに違いありません。
丸味を帯びたフォルムのボディのボトムやフェンダーにブラックのプロテクターを配し、よりオフローダーらしさを演出。19インチの大径タイヤを履く。撮影車両には、クローム ドアミラーカバーやピラーガーニッシュなどのアクセサリーを装着
思うにキャプティバは、見た目はけっこう派手でオフローダーっぽいものの、室内はミニバン的で使い勝手に優れ、しかもメカニズム的にはCUVとして最先端級の装備が充実しているという、非常に多面性を持ったクルマでもあります。
この内容ながら車両価格が執筆時点で359万円に抑えられたコストパフォーマンスの高さももちろん魅力。このクルマが気になるという人はもちろん、ミニバンに飽き足りないという人も、選択肢に加えてみてもよいのではと思います。
【関連サイト】
シボレー キャプティバ