赤ちゃんの命名・名づけ/子どもの名前・名づけ相談Q&A

vol.19 動物の字を名前に入れてよい?(2ページ目)

動物の字は、イメージの悪い動物でない限り、名前に入れることは支障ありません。また動物に関する字は、一般に考えられているよりはるかに数が多く、動物に関係する字であることを知られていないまま名前に使われている字も多数あります。

牧野 くにお

執筆者:牧野 くにお

赤ちゃんの命名・名づけガイド

動物の好き嫌いはさまざま

ついでながら、どんな動物を好み、どんな動物を嫌うかは、国や民族、時代によってさまざまです。古代にはいろいろな民族が、実にさまざまな動物をトーテム(守護神)として崇めていました。また蛇が精力の象徴と思われた地域は多いようで、古代の建築物には蛇の彫刻もかなり残されています。

日本では鶴や亀などが長生きをするおめでたいものとされ、蛇、猿、豚などは良くない譬えに使われてきました。犬は動物としては好まれましたが、「媚びて服従する者」の譬えにも使われました。しかし中国では逆に亀は悪い譬えにされやすく、猿に神聖なイメージがあったりします。ただし中国では人の名前に動物の字を入れることはあまりありません。

宗教的な絡みによって動物の好き嫌いが生まれる場合もあります。例えばインドでは牛が神聖なものであったり、アラブでは豚が汚らわしいものとして嫌われます。キリスト教国では何と言っても羊が特別な意味を持っています。さまよえる子羊という譬えもありますし、羊飼いから牧師という言葉も生まれました。欧米にはシェパ-ド(Shepherd)という名字もよくあり、羊飼いを意味するものですが、日本では牧場で羊を追いこむ犬の名前として知られています。

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