子どもの習い事。「発表会社交」も、また愉しからずや
子どもの友だちの発表会に誘われることも
都度、長女や次女の手を引いて花屋でブーケを誂え、電車に乗り、いそいそとホールに向かう私たち母子。開演前のロビーにはいずれも独特の緊張感が漂い、走り回る「母の会」のお母さまたち。
そして時が訪れ、ベルが鳴り緞帳が上がり、白木のステージにスポットがぱっと当たる瞬間。客席にいてもちょっぴりドキドキします。
フジワラ宅の9歳長女は、今年でモダンバレエ修行を始めて3年目。この秋には2回目のステージを踏みます。自分も「発表会」のある子同士が、互いの発表会に呼び合う「発表会社交」はあまり表立たないものの密かに存在するものなのですが、この「発表会社交」、己の動員の布石……っていう、下心で行うだけのことでも、ないのです。
と申しますのも、あちこちはしごして実感していることなのですが、どの発表会というのも「良い」んです。ともかく「発表会」というイベント自体が「良い」。はっきり、「楽しい」のですね。
いえ、でも、正直「面倒くさいなあ」と思っていたのです。まだ最初の子どもが幼かった頃の私は。
「どうして子ども同士の人間関係のために、親が貴重な休日を潰さにゃならんの?」と「ひくひく」したりしていたのです。来たる「発表会社交」を睨んで、母親としてどう関るものか具体的に想像できなかったんですね。
当時の私は、何も知らなかったのです。「子どものお友達」や「友人の子ども」といった、「知ってる子」たちの晴れ舞台って、十二分に可愛くてたまらないし、誇らしいし、メチャクチャ「楽しめてしまう!」のだということを!
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