液晶ディスプレイは3倍以上の高精細化
もうひとつ、D3100から大きく変わったのが液晶ディスプレイです。D3100の液晶ディスプレイは約26万ドットのものでしたが、D3200のそれは3倍以上の精細さとなる約92万画素。大きさは同じ3インチですが、その見やすさは天地ほどの差があります。
そのライブビュー機能ですが、スイッチがD3100のレバー型からボタン型に変更されています。個人的にはD3100のレバー式はノスタルジーっぽさがあって好きだったのですが、分かりやすさ・使い勝手という意味ではこちらのほうがよいでしょう。
ライブビュー時、オートフォーカスの速度は大幅に低下しますが、これはデジタル一眼レフとしては構造上、やむを得ないところです。ちなみにD3100のライブビューレバーの中央にあった動画撮影ボタンは分離され、シャッターボタンの近くに移設されています。なお、動画撮影機能は最大でフルHD(1920x1080ピクセル)で30fpsを実現しています。
やや貧弱に見えるフィルター機能ですが……
昨今のデジタルカメラに多く搭載されているフィルター機能は「ピクチャーコントロールシステム」と呼ばれるものが搭載されています。色味を変更するだけのものですが、「スタンダード」「ニュートラル」「ビビッド」「モノクローム」「ポートレート」「風景」の6種類が用意されています。それぞれのモードからさらに調整が可能(たとえばモノクロームからセピアを選択可能)です。「ニコン D3200 実写画像」にすべて掲載していますので、そちらも参照してみてください。
色味を変更するだけの機能は、オリンパスのお家芸ともいえるアートフィルター機能(E-PL3 実写画像から見ることができます)から見ると、ずいぶんと地味に感じられるものとなっています。
しかし、これはD3200の表現付加機能が劣っていることを意味しません。ニコンのデジタル一眼レフは、こういったフィルター機能は撮影後に編集機能で付加することができるのです。
ただ、ライブビューであってもどのように写るのかを見ながら撮影することができないというのはデメリットといえるでしょう。画像にあるようにクロススクリーンを編集で付加するとして、実際の撮影時に画像にどのようにクロススクリーンがつくのかを見ることができたほうがいいのは言うまでもありません。
その一方で、編集機能によってフィルターを付加することでオリジナルのJPEG画像を失うことなく、変更した画像も得ることができるというのはメリットといえると思います。フィルター編集についてはユーザーの使用方法でこれらのデメリットとメリット、どちらが選ぶかを考えるべきではないかと感じました。