長期優良住宅/長く暮らせる家

ネックは資金?家の不満を解決できない人たち

国土交通省の住宅総合調査によると、大半の人が今住んでいる家に満足しているのですが、住み替え・改善の意向があると回答した人たちも17%以上います。この人たちは、住まいのどんな所に不満を持ち、どのように改善したいと考えているのでしょうか?

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

これまで、国土交通省が定期的に行っている「住宅総合調査(2008・平成20年)をもとに、みんなは今の家に満足? それとも不満?賃貸世帯と持ち家世帯 満足度が高いのは?という記事で、現在住んでいる住宅にどのくらい満足しているかについてお話をしてきました。

調査では、賃貸、持ち家ともに現在住んでいる住宅に概ね満足している人が多いという結果でした。その一方で、年々減ってはいるものの、「今後5年間程度の間の住宅の住み替え・改善の意向」を尋ねると、17.7%の人が「意向がある」と答えています。今回は、この人たちに注目してみたいと思います。

不満はリフォームで解決したい!?

まず、調査結果をよく見てみましょう。
住み替えの意向

グラフ1 現在の住まいの不満や不都合を改善したいと考えているのは6人に1人以上の割合

今後、住宅の新築・購入・増改築や賃貸住宅への入居等の住み替え・改善の意向がある世帯は、上のグラフにあるように全世帯の17.7%。そう多くはないものの、6人に1人以上が現在住んでいる住まいに何らかの不満や不都合を抱えていることになります。グラフを見てわかるように、1998(昭和63)年の31.4%から27.8%、22.0%、19.9%を経て、17.7%と、調査のたびに減少していますね。これは、賃貸・持ち家に限らず、住まいの品質が向上しているからではないでしょうか。

不満の解決

グラフ2 住み替え・改善の意向のある世帯では、リフォームで不満や不都合を解決している人が多いようです

そして、この不満や不都合を改善していく方法としては、上のグラフにあるように「リフォーム(増改築、模様替え、修繕など)を行う」という回答が41.8%と半分近くを占めています。「家を購入する」と回答した人は20.0%ですから、多くの人がリフォームによって問題点を解決したいと考えていることが伺えます。

では、リフォームで解決したい問題点とは、具体的にどんなことなのでしょうか。

次ページで詳しく見ていきましょう。

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