国土交通省では、国民の住宅需要の実態を把握するため、1960(昭和35)年から「住宅総合調査(第11回より改称)」行っています。現在、5年ごとに実施されているのですが、最も新しい2008年(平成20)年の調査結果から興味深いところを抜粋して、ご紹介しましょう。東日本大震災に見舞われる以前の住宅に対する意識があらわれています。

今住んでいる家に満足している人が多い

過去の調査結果と最新の調査を比較していて気がついたのは、今住んでいる住宅に対して「不満」な人の割合が減少してきたことです。

グラフ1を見てください。「現在のすまいに対する感じ方」という項目で住宅に対する評価の不満率が前回調査(2003年・平成15年)と比べて10.4ポイントも低下し、「満足」と回答した人が増えています。少しずつ、満足できる住宅に暮らせる人が増えているということだとよみとれるでしょう。
満足度

グラフ1 調査を重ねるごとに、今の家に満足している人は増えているといことは、住宅の性能や品質が向上しているということでしょう

買い替えの希望者は徐々に減少へ

前述の結果を裏付けるように、「住み替えや改善」を考えている世帯は減っています。下のグラフ2を見てわかるように、「今後、住宅の新築・購入・増改築や賃貸住宅への入居等の住み替え・改善の意向がある」世帯は、1988(昭和63)年の31.4%から徐々に減少し、最新の調査結果では17.7%と最低になっているのです。
住み替えの意向

グラフ2 住み替え・改善の意向がある人が徐々に減っていることも、わが家への満足度が高くなっていることを裏付けています


買い替えではなくリフォームや改築を希望

では、反対に現在の家を住み替えたり、リフォームしたりといった意向をもつ世帯はどのような傾向でしょうか。

住み替え・改善の意向がある世帯においてその内容を見ると、「リフォーム(増改築、模様替え、修繕など)を行う」とした人が前回(2003年)の36.5%から最新の調査では41.8%と増加し、「家を購入する」と回答した人は前回の調査23.3%と比べ20.0%に減少しています。

これにより、現在の家に一定以上満足しており、別の家を購入して住み替えるのではなく、不満点はリフォームで改善できると判断している世帯が多いと見ることができます。

次ページでは、住まいにおいて重要だと思う点は何かを見てみましょう。