ドラマ/春ドラマ情報

2012春ドラマ概況:本当は怖いゴールデンウィーク(2ページ目)

始まって一段落するとゴールデンウィークに突入する春ドラマ。遊びに行く人が多いだけに、ここでいかにふんばれるかが重要。今年は悲喜こもごもな結果となりました。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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記録的

『家族のうた』が視聴率が3%台と記録的に低迷しています。Yahoo!ニュースのトップで「2000年以降のプライム帯(午後7~11時)の民放連続ドラマ史上最低記録をさらに更新する形となった」と書かれたぐらいです。
ただこの報道、ちょっとマユツバ。昨年の『鈴木先生』は各回の視聴率はあきらかになっていないのですが、平均視聴率2%台だったといわれています。平均がそれならもっと低い回もあるはず。それとも、昔の東京12チャンネル時代は「テレビ番外地」と呼ばれていたテレビ東京、今も比較対象外なんでしょうか。

それはともかく『家族のうた』は、初期企画が『パパはニュースキャスター』に似ていると指摘され、急遽子どもに関する設定を変更したため調整不足でつまらなくなったといわれています。しかし、それ以前に問題に思うのは主人公の売れなくなったロックスター・早川正義(オダギリジョー)がさっぱり魅力的じゃないこと。モデルにすべきだったのは『パパニュー』じゃなく『チャンス!』(93,フジ系)ではないでしょうか。

『チャンス!』は、ロックスター・本城裕二(三上博史)が人気絶頂の中、突然渡米。二年後帰ってきたらすっかり忘れ去られていたところからの復活を描いたヒット作。プライドの高い本城裕二が三上博史の演技もあり魅力的で、決めゼリフ「小さくまとまんなよ」が印象に残ります。これをベースに子育て要素を付け加えればパクリだとも言われなかったのに……。


その他の注目ドラマ

『クレオパトラな女たち』と『リーガル・ハイ』は、それぞれ「整形の是か非か」と「弁護士の正義」について日本人の固定観念を裏切る内容の挑戦的なドラマです。おもしろいと思うんですが、そのために視聴率は伸び悩んでいます。

『クレオパトラな女たち』は、例えば舞台を韓国の日本人向け病院にしておけば、整形に対する意識差を利用して違和感を感じさせないドラマになったかもしれません。

韓国といえば『もう一度、君にプロポーズ』、病気による記憶喪失から始まるドラマというのが韓流ぽいですけど、内容はちゃんとしてます。韓国でリメイクすればヒットするんじゃないでしょうか。

『Wの悲劇』は正直あまり期待していませんでしたが意外におもしろい。入れ替わりがショーパブはともかく和辻家の方は気がつくだろう、などツッコミどころは多いのですが、そこさえ気にしなければ、武井咲のぎこちない演技をフォローする設定になっています。
それにショーパブ内のオスカー所属女優の競演も上戸彩後継争いとしてみると楽しめます。主演の武井咲に赤丸急上昇中の剛力彩芽、以前は上戸彩後継として期待されていた福田沙紀。せっかくだからもう一人、忽那汐里も後半登場させてはどうでしょうか?

視聴率グラフ

                 視聴率グラフ

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