今年度は2度変わるかもしれない?
少子高齢化やデフレ状態などの要因で、平成24年度はもう1度改定が予定されています
年金支給額の改定は毎年度行いますが、平成24年度は通常の改定だけでなく、物価水準と本来の支給水準との差の解消が検討されています(平成24年5月現在)。どのような検討がされているのかみておきましょう。
少子高齢化や社会情勢の変化に対して現状の社会保障制度を維持するため、消費税増税を含めた「社会保障と税の一体改革」を国会で議論しています。その1つに年金支給額の見直しが含まれています。
年金の支給水準は1.7%の物価スライド特例(次頁参照)に加えて、現状では本来の支給水準より2.5%高い状態です。
現在、国会では平成24年度から平成26年度の3年間で本来の支給水準まで年金支給額の引き下げを検討。決定すると、平成24年10月に年金の支給額がさらに0.9%引き下げられることに。10月に支給額の引き下げが実施されると、12月に振り込まれる年金から減額された金額になるかも……ということになります。
物価に影響されない、将来の安定した収入確保のために
このように、デフレ状態が今後も継続すると、公的年金の支給額はさらに減額される可能性があります。一般的な生活者は物価が下がれば支出を抑えるかもしれませんが、高齢者世帯の支出は医療費や交際費など物価の変動とあまり関係のない支出が、ほかの世帯よりも高い傾向にあります(総務省家計調査より)。このため、老後資金として物価に影響されない定額の収入を準備しておくことが必要でしょう。
特に、自営業者やフリーランスに支給される公的年金は国民年金である老齢基礎年金のみです。例えば、加入時に将来の年金額が決まっている国民年金基金を活用すると、国民年金の上乗せ年金を自分で準備することができます。また安定的な収入確保だけでなく、税制上のメリットも活用することができます(詳細は「国民年金基金ってどんな年金なの?」を参照してください)。安定した老後の生活にむけて検討してみるとよいでしょう。
(国民年金基金ホームページより)