Parallels Desktop 7のここがイイ
Windowsの起動速度やCoherenceモードの使いやすさ、Windowsで動作するアプリケーションがまるでMac用のソフトのように振る舞うのは使っていて気持ちのいいものです。WindowsからMacのアプリを呼び出したり、その逆ができるので、両方のOSの利点を存分に活用できます。初期設定で仮想マシンにMacのボリュームをマウントするため、データ交換に戸惑うことがないのもうれしいところ。またマルチモニタへの対応も完成度が高く、解像度変更による画面切り替えもスムーズ。Mac OS X Lionのフルスクリーン機能へ対応と併用すれば、スワイプでMac OS X とWindowsをすばやく切り替えることができて便利です。
Parallels Desktop 7のここがもう少し…
ホビー用途には最高のパフォーマンスを発揮するParallels Desktop 7ですが、ビジネス用途となるとやや不満を感じる部分があります。特に仮想マシンがWindowsから見て英語モードとして判定されるため、プログラムによっては文字化け※するなど、VMware Fusion 4と比べると安心して使えない印象を受けます。※文字化けの対処方法はラネクシーのFAQに掲載されています
さらに複数スナップショットの削除が一度にできないのはかなりのマイナスポイント。これはprlctl コマンドを使えばある程度カバーできますが、ターミナルの知識が必要になります。
そのほか、Windowsが初期状態ではMac用キーボードで日本語入力のON/OFFを行う方法※がなかったり、更新のチェックなどのネットワークアクセスがプロキシに対応していないなど、細かい点も気になります。
※MS−IMEなどの場合キーカスタマイズすれば対処可能
まとめ
Parallels Desktop 7は数ある仮想マシン環境ソフトウェアの中でも最高のパフォーマンスが期待できる製品であり、Macに特化した操作性も使いやすく、Mac上でWindowsを利用する手段としてベストな選択肢と言えるでしょう。日本語が文字化けしたり、Macのキーボードで日本語入力のON/OFFができない点などは、がんばってWindowsをカスタマイズすれば問題ありません。ただ、スナップショット管理画面の使いにくさや、仮想マシンが日本語圏のPCとして扱われない(BIOSの問題?)などがあるため、ビジネス用途(特にソフトウェアテスト)には向かない可能性があります。
【関連サイト】
Parallels Desktop 7 for Mac