金融機関のカモにならないために本当に必要なのは「お金の知恵」
私たちが「お金の知識」をため込む前に、蓄えておきたいものがあります。それが「お金の知恵」です。知恵と知識の違いというのはなかなか説明しにくいのですが、雨が降ってきたとき「雨宿りしなくちゃ風邪引いちゃうよ」というのが知恵、「これは夕立で、昼間の熱気が雲となって一時的な強い雨をもたらしている(とずぶ濡れになりながら説明する)」のが知識、というとわかりやすいかもしれません。あるいは「賢い」のが知恵、「頭がいい」のは知識、といってもいいでしょう。
こういえば、知識ばかりため込んでいるとバランスが悪い、というのは、分かってもらえるかもしれません。
私たちはお金について、知識だけではなく、知恵をもっておかなければバランスのよい判断ができません。たとえば、「そもそもこの金融商品を自分は買う必要があるか」「自分の判断はCMやセールストーク、あるいは儲けたいという欲望にゆがめられていないか」「2歩先や3歩先を想像して今を動いているか」といった判断は知識だけため込んでもうまくできません。知恵もしっかり蓄えておかなければ正しい判断ができないのです。
そして、「お金の知恵」の重要なところは「絶対に金融機関は教えてくれない」というところです。なぜなら、お金の知恵は金融機関が説明しなければいけない範囲に含まれていないからです。それに、お客さんが賢くなれば、金融機関のカモになる人は減ってしまいます。
「お金の知恵」は、金融機関に振り回されて、ネギを背負ったカモにならないためにも重要なポイントでもあるのです。
お金の知恵こそ、マネーハックの神髄?
「お金の知恵」というのは本連載でも何度も述べているマネーハックの感覚に近いものがあります。つまり、「やわらかいアタマで、逆転の発想をしてみたりしながら、自由にお金のことを考える視点」のことです。ちょっと相手のことを疑ってみる視点、相手の立場を想像してみる発想、ダメだという思い込みや当たり前だと考えている固定観念をひっくり返してみることで、あなたのお金を守ってくれるヒントがみつかります。
これからの時代、自己責任が求められる時代になっていきます。そのとき、お金の知恵はますます必須になっていくことでしょう。
自分自身と、自分のお金を守るための「お金の知恵」、一緒に探してみませんか?
[こんなお金の知恵はいかがでしょうか?]
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「お金の知恵は45歳までに身につけなさい」