親一人では子どもを守りきれない時代に
「それから毎日朝夕、駅や商店街を通る時には子どもと一緒に挨拶を心がけました。1週間後、娘が一人で通うようになってからも子どもに『いってきます』『ただいま』と声かけするように教えました。すると、駅や商店街の皆さんから『おかえり』『今日は早いね』と声をかけてくださるようになりました。子ども一人で外に遊びに行かせるのも心配な時代になってしまった…
何もそこまで…と驚かれるかもしれませんが、昨今の不審者犯罪事件は地域や周囲の目撃者情報や見守りが最終的に力を発揮しています。娘に携帯を持たせても犯罪に巻き込まれることは防げない。最後は地域に助けられると実感しました。
いつもわが子を見守ってくれている人がいる地域か。子どもが一人の時に戸惑うことがあり、ほっと相談できる・場合によっては逃げ込める大人がそばにいるか。これが家づくり以前の土地選びの防犯ではないでしょうか?親一人では子どもを守りきれない時代なのです」
ガイドも小学生の子どもを持つ母親として、非常に共感しました。地震や犯罪が起きてから後悔しても遅いのですから。
受験の低年齢化も環境選びの視野に
また最近は受験の低年齢化が進んでいますが、ガイドの見聞では都心ほど低学年での受験が多く、習い事や塾へ通わせるなど教育熱心なママも多そう。共働きママも多く、限られた時間内でいかにママ同士の交流から情報を得るかがカギになりそう。小学生の塾帰りは夜8-9時も少なくない
最後に、30代はこれから家族の形が大きくアメーバーのように変わっていく年代です。小さかった子供たちがそれぞれ個室を欲しがるようになり、そのあとは巣立って夫婦2人に戻る。その後も人生は20-30年続きます。住宅構造が間取りを変えられる可変性を備えているか、空いた子供部屋を趣味室や賃貸、オフィスや店舗にしたりできるかといったフレキシブル性や将来プランも見据えておくことが大切。
さらに年金や子供たちによる介護もあまり期待できない自分たちの将来、どう経済的・精神的に自立して人生を全うするかといったライフシミュレーションも、まだまだ先ではありますが見据えたうえでマイホーム計画をしたいものです。