断捨離(だんしゃり)と家族の協力で無理なく貯蓄を実現
須藤敏美さん(仮名)年齢/42歳 職業/パート・主婦 富山県富山市/持ち家・一戸建て 家族構成=夫(42歳)会社員、長男(15歳)高校2年、次男(13歳)中学2年
しかし、実際の家計管理に複雑なルールはありません。通帳から引き落としの固定費を除いて、毎月の生活費は7万円。決めるのはこの程度。
「性格が大雑把なので、細かく予算を決めない方が私には合っています」
それでも毎月予算内で収まるポイントとして、ひとつは外食をしないこと。もう1年以上していないそうです。そしてもうひとつは、無駄な買い物を一切しないこと。断捨離(不要なモノは捨処分する)を実践するようになってからは、さらにその意識が高まったそうです。
断捨離により家の中が片付くと、さらに無駄なモノは家に置きたくないという意識が強まり、結果、節約につながるというわけです。 また、家族の協力も家計管理には不可欠だと、須藤さんは言います。
「家族は外食をしたいとも言いませんし、家のことで文句も言いません。子どもたちには、小さい頃からウチは貧乏だと言い聞かせていますし(笑)。おこづかいも少ししかあげていませんが、だからこそ、お金の大切さがわかっているんだと思います」
「パート収入は生活費に組み込まない」は基本中の基本
貯蓄の基本は、安全性商品による積み立て。パート先が金融機関ということもあり、周囲の社員などに質問するなどしていろいろ情報収集をし、少しでも金利の有利な商品への預け替えを実践しています。住宅ローンの繰上返済も、長い目でみれば効果は貯蓄と同じ。現在、須藤さんのローン残高は1400万円、完済は平成34年ですが、これまでに150万円の繰上返済を行いました。さらに、今後5年以内に600万円の繰上返済を目標としています。また、妻が働くこと=家計の収入アップも須藤家の家計には大事な要素。パートを始めて8年。家事との両立には大変な部分もありますが、生活にメリハリが生まれ、貯蓄のモチベーションも上がったとか。
「私のパート収入(現在10万円)は絶対手を付けず、貯蓄する。それが我が家の鉄則です。あとは無理のない節約生活と具体的目標があれば、特別なことをしなくても十分貯蓄はできると思いますよ」
◇須藤さんの貯蓄ポイント
・無駄な支出をしない。断捨離でその意識はさらに加速
・家族の協力なくして家計管理は成り立たない
・特別なことはせず、夫の給料だけでやりくりする
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取材・文・撮影/清水京武 監修/深野康彦(ファイナンシャル・プランナー) イラスト/竹松勇二