軽やかな動作の高倍率ズームレンズ搭載した、LUMIX DMC-TZ30
DMC-TZ30は28.2mm(最薄部)とFinePix F770EXR(レビュー)をしのいで、20倍ズームレンズを搭載したデジタルカメラとしては世界最薄の称号を勝ち得た機種だ。まあ、どちらも20倍ズームレンズを搭載しているものとしては相当に薄型ではあるので、正直なところ大きな差はないともいえるのではあるが。DMC-TZ30
DMC-TZ30は24-480mm相当の20倍ズームレンズを搭載。FinePix F770EXRは25-500mm相当だったが、高倍率ズームレンズ搭載という意味では基本的な使い勝手はほぼ同じだ。超解像技術で40倍ズームにまで対応しているという点でも同じ使い勝手といえるだろう。
1/2秒で撮影したISO100の画像からの切り出し。これが「奇跡的に撮れた1枚」というわけではないのが凄いところ。
しかし、パナソニックが「新・手ブレ補正」と呼んでいる手ぶれ補正機構がよく効いていることで、この問題はかなり解決できているように感じた(手ぶれ補正に関しては客観的なデータを入手できないので、どうしても「こう感じた」としか言えないため、なんとも歯切れが悪くて申し訳ないのだが……)。
また、高倍率ズームレンズ搭載機では望遠側の効きが悪いことも多いのだが、望遠端までしっかりと効いている。たとえば実写画像のISO比較データで、ISO100で撮影したときには1/1.6~1/2秒という低速シャッターでの撮影になった。しかし、このときもおおよそ3枚に2枚はセーフとしてカウントできる画像であったのだ。
液晶ディスプレイはタッチパネル機能を搭載しているが、操作はカーソルボタンとの併用が可能。再生や項目選択といったシーンであれば、カーソルボタンで操作するほうが便利だ。
一方でタッチパネルで使用していて便利だと感じたのは、「追っかけフォーカス」の被写体をロックする際だ。こういったポイントを指定する場合ではカーソルキーを動かすよりもはるかに直感的な操作ができる。
この「タッチパネルとカーソルボタンが併用できる」ということが、全体の使い勝手を上げている。また、液晶ディスプレイは上下から見たときも見やすく、それがまたタッチパネルの操作のしやすさを向上させているともいえるだろう。