それではなにがおもしろいかみてみましょう。
刑事じゃなくジャニーズが推理
まずは日本テレビ系、土9枠は嵐の相葉雅紀主演『三毛猫ホームズの推理』。裏の土曜ワイド劇場で昭和50年代に6作つくられたこともある赤川次郎の古くからの人気シリーズが原作。推理？するのは片山刑事（相葉）の飼い猫・ホームズです。しかし相葉ちゃんを主演にするのにこの有名なダメ刑事をあてはめることによく気がついた！原作にない三毛猫ホームズの化身がマツコ・デラックスというのも強烈です。
脚本の大宮エリーはゆるい作風が特徴ですが、今回はしっかりした原作がついているのでバランスよさそう。
フジ系、月9枠は同じ嵐・大野智主演、貴志祐介原作の『鍵のかかった部屋』。タイトル通りおきる事件は本格推理の定番、密室。
推理するのは大手警備会社勤務でセキュリティの研究をする榎本径（大野）。弁護士の青砥純子（戸田恵梨香）が持ち込む事件を解決していきます。
月9は前作の探偵ものの『ラッキーセブン』に続いての非恋愛ドラマ路線、定着なるでしょうか。
TBS系、日曜21時の日曜劇場枠は中居正広主演の『ATARU』。映画『レインマン』でも取り上げられたサヴォン症候群のATARU（中居）は特定の分野で驚異的な能力を発揮。蛯名舞子刑事（栗山千明）と組み、ATARUが事件に関して発する単語から事件を解決していきます。
脚本の櫻井武晴は『相棒』や『新参者』の映画版『麒麟の翼』など人の思いを深く掘り下げた事件ものを得意、単なる推理ものに終わらない人間ドラマが期待できます。
フジ系火曜21時枠は主演はジャニーズじゃなく、この枠の『ジョーカー 許されざる捜査官』で主演した堺雅人の『リーガル・ハイ』、前作とはかなりテイストの違った弁護士コメディです。
偏屈で毒舌だが優秀な古美門研介（堺雅人）と堅物の新米・黛真知子（新垣結衣）の水と油の二人がコンビを組み法廷を戦います。脚本の古沢良太は『相棒』で頭角をあらわし、『ゴンゾウ 伝説の刑事』『鈴木先生』、映画『探偵はBARにいる』など注目作連発で期待できます。
次は「定番刑事ものも変化をつける」
