副業で収入と自信の両方をゲット
前島憲司さん(仮名) 年齢/36歳 職業/会社員 愛知県名古屋市在住/賃貸住宅 家族構成/妻(29歳)会社員
貯蓄ペースを上げるために、まず前島さんは収入アップを目指しました。それが副業。勤務している会社がほぼ定時で退社できるため、夕方から週3日家庭教師をしています。「家庭教師やります」というホームページも立ち上げ、生徒確保の工夫も。また、平行して、出社前の早朝にポスティングのアルバイトもしています。「こちらは収入アップというより、それなりの運動量ですので、健康のためという意味合いが強いですが」
ただし、体力的にも複数の副業をずっとこなしていくのはきびしいのも事実。そこで、前島さんは最近、より良い条件を目指し、転職活動にも力を入れています。給料が上がらないと嘆くのではなく、アップのために即行動。これが前島さんの基本姿勢です。
「副業は誰でもできるわけではないですが、可能なら短期間でも試してみる価値はあると思います。収入アップはもちろんですが、人間やればできるんだと実感できることが、私自身、とてもプラスになりました」
ムダ遣いの鬼門のコンビニでは買い物をしない
貯蓄商品として利用するのは定期預金がメイン。投資は「リスクのある商品の値動きに日々ドキドキしてしまい、自分には合っていない」と前島さん。しかし、定期預金もただ預ければいいというわけではありません。元本保証の安全商品だからこそ、情報収集が大事。インターネットや経済新聞、マネー誌などをチェックし、少しでも金利が有利な商品の預け替えを行うことが欠かせないと言います。「先日も、静岡銀行インターネット支店の定期預金が1年もので金利0.7%と抜群に良かったので、他行の定期預金1000万円を中途解約して、急いで預け替えました」
少しでもいい金利の定期預金を探すようにしている
同時に、節約も貯蓄ペースアップには欠かせない作業。スーパーで食材を買うときは、お買い得品をよりゲットしやすい土日の朝一番に。一方、「鬼門」なのがコンビニなのだとか。スーパーなら割安で買えるものや、目についた余計なものまでつい買ってしまうそうです。
「コンビニはトイレを借りるか、立ち読みしか利用しません(笑)」
また、前島さんは貯蓄や節約だけではなく、息抜きも大事にしています。年数回の旅行はそのひとつ。あえて予算は決めず、もし予想以上に支出しても定期預金を取り崩す、あるいは家庭教師の回数を増やすといったことで、日々の家計にしわ寄せがないよう対応します。
「お金はある程度使うことも重要。それでお金のありがたさがわかるし、もっと貯めようというモチベーションにもつながっていきますから」
◇前島さんの貯蓄ポイント
・低い給料を嘆くのではなく収入アップを目指そう
・定期預金の預け換えで、少しでも有利な金利を確保
・上手に息抜きをしてモチベーションを下げない
手取りの63%!! 脅威の貯蓄率を実現した島村さんのテクニックとは?
取材・文・撮影/清水京武 監修/深野康彦(ファイナンシャル・プランナー) イラスト/竹松勇二