プレミアムEXR AUTOにおまかせだ
今回、ほとんどの撮影は「プレミアムEXR AUTO」で行った。ダイナミックレンジ優先や超解像の適用、高感度適用などがほぼオートで行われるモードである。実際の撮影画像を見てもらいたいのだが、ほとんどのシーンで間違いのない撮影ができた。撮影してて物足りないなと感じたのは、いわゆる「アートフィルター」がないことだ。デュアルCPUの画像エンジンを搭載していることもあって処理系統はかなり軽快であったので、重めの処理となるアートフィルターが搭載されていてもいいように感じたのだが。
また、モードダイヤルは珍しく斜めに備えつけられている。これはぶっちゃけて言ってしまえば薄型化の犠牲になったともいえるのだろうが、ここにふくらみがあることで右手の親指がすんなりと収まり、グリップの強化に役立っている。
インターフェイスはFinePixユーザーにはお馴染みのフォトモードボタン(Fボタン)と、流行のFnボタンでのカスタマイズ併用で旧来からのユーザーも違和感なく操作できるものとなっている。
FnボタンにはISO感度、画像サイズ、画質、ダイナミックレンジ等々の割り当てが可能だ。筆者は今回ISO感度を割り当てていた。設定はFnボタン長押しでできるので、簡単に変更できるのも好感触だった。ただ、ホワイトバランスをFnボタンに割り当てることができないのがやや不便ではあった。できてもよさそうなものだが……。
ボディのサイズが「小さすぎない」おかげで、全体としての操作性にはかなり余裕があるといえるだろう。
フラッシュボタンの場所はなんと驚きの……!
ひとつ、インターフェイス的に慌てたのがフラッシュのスイッチの場所だ。フラッシュは暗いシーンで自動ポップアップするわけではなく、手動でしか動かないという仕様になっている。このスイッチが見つからずに焦ってしまった。フラッシュのポップアップスイッチの場所はなんとボディ左側。正直、使い勝手がいい位置とは言いがたい……次ページでは、画質や、意外と便利な赤外線通信機能などを見ていきたい。