資格取得をしても収入が上がらないのはどうして?

金持ち体質の人は、自己投資については一般的な人の見方と異なっています。業務上どうしても必要な場合、あるいは資格がなければできない仕事を手がける場合を除き、自己投資=資格を取るという発想はありません。

なぜなら、彼らは「市場の成長性」に目をつけているからです。成長している分野であれば自分の能力がほどほどでも、昇りのエスカレーターに上がっているようなもので、一緒に成長していけます。しかし、人口が減少する日本国内のみでしか通用せず、しかもニーズが増える見込みは少ない。にもかかわらず合格者、つまり供給は毎年増えていくという市場には、よほどの自信がなければ参入することはありません。

自己投資とは目に見えないスキルを磨くこと

次に彼らは、自分が資格取得の勉強をするのではなく、有資格者を雇い、その人たちにやってもらえばよいという発想をします。受験勉強をするヒマがあるくらいなら、自分はもっと重要なビジネスモデルの構築や顧客・取引先開拓に力を注ぎます。彼らの自己投資とは、資格のような目に見えるものではなく、交渉やプレゼン、問題解決能力のような、目に見えないスキルのことを指します。なぜなら、自尊心を満たすことはどうでもよく、「それは収入につながるのか?」ということが重要だからです。

お稽古、たとえば音楽やスポーツなどでは、仲間を作って一緒にやります。仲間と一緒にやることで挫折のリスクを下げ、仕事では得られない人脈を広げることにつながるからです。そして、定期的に大会や発表会を主催・参加し、披露する場を設けます。期限があるために、集中して稽古します。発表するという緊張感があるために、短期に上達しやすくなります。

英語のレッスンはマンツーマンでないと時間のムダ

英会話などの語学は、マンツーマンレッスンを利用します。6人のグループレッスンだと、60分の授業なら一人が話せる時間はわずか10分しかありません。しかも、他の生徒の発言を聞いていなければならない。しかしマンツーマンなら、60分がすべて自分の時間であり、弱点克服のために集中レッスンも可能です。さらにグループとは違い、自分がサボれば講師に迷惑をかけますから、ひとつの仕事としてスケジュール化され、挫折を防ぐことができます。

もっと賢い人は、学びを収入に換えられないか、と考えます。たとえばアメリカのオークションサイトに出品し、英語と収益の両方を狙います。あるいは海外の業者に取引依頼のメールを出し、直接会いに行って身振り手振りでなんとかしようとします。

20代のもっとも重要な時期を難関資格の受験勉強で費やし、就職もできず、自分で顧客開拓もできず、努力と信じていたものが逆に自分の人生の足を引っ張る、という結果は避けなければなりません。これは資格取得がダメだということではありません。自己投資を標ぼうする学校や業者を儲からせるのではなく、現実を見据え、自分の成長と利益につなげるストーリーをイメージしてから取り組む必要があるということです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。