これから建てられる家の仕様がすでに決まっている建売住宅や新築マンション、あるいはすでに家が建っている中古物件の場合とは違い、土地を購入するときには特有の難しさがあります。自分がどんな家を建てたいのかを具体的にイメージしたうえで、それが可能な敷地を選ばなくてはなりません。
そこで今回は、土地探しを始めるにあたり、その物件情報収集段階で気をつけたいポイントなどについてみていくことにしましょう。
売地は「売地」だけではない!?
「売地」の物件は意外と少ない
これは、ある程度の築年数を経た中古一戸建て住宅で、買主が誰になるかによって「取り壊して建て直すかもしれないし、そのまま改装して住むかもしれないし…」というような物件が、「中古住宅」の区分だけに登録されていることも多いのが一因だろうと考えられます。客観的にみて老朽化が進んでいる住宅でも、売主がまだ居住中であれば「売地」と表記しづらい場合もあるでしょう。
少しでも自分が求める条件に近い土地を見つけるためには、「売地」の物件を探すだけでなく、「中古一戸建て」として売られている物件の中で築年数が古いものなど、少し範囲を広げて探してみることも必要です。
土地の売買に精通した媒介業者選びが大切
売地の物件情報を探すときには、物件情報誌、広告、物件検索サイトだけではなく、不動産業者の担当者に情報提供を依頼することも有効です。広告や検索サイトなどでは得られない物件の情報もあるほか、広告や検索サイトなどに掲載されるまでのタイムラグもあります。相対的に情報量が少ない「売地」では、とくに不動産業者からのホットな情報が役立つことも多いでしょう。しかし、その依頼をする不動産業者を選ぶときには十分な注意が必要です。地方都市の不動産業者では、売買も賃貸も、土地も一戸建てもマンションも別荘も、何でも手掛けるところが多いと思いますが、東京など大都市圏では不動産業者の取り扱い分野が細分化されている場合が少なくありません。
同じ「宅地建物取引業」の看板を掲げているとはいえ、賃貸専門の業者や、中古マンションの売買専門の業者に土地探しを依頼しても、なかなか満足な結果は得られないでしょう。さらに、土地にはいろいろな難しい問題もからむため、その売買にあたっては媒介業者による物件調査力、問題把握能力も大きな要素となります。
土地や一戸建て住宅の売買を豊富に取り扱い、その媒介業務に精通した不動産業者を見つけることが、たいへん重要な第一歩だともいえるでしょう。
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