・現物に投資するのか、仮想資産に投資するのか(ヴァーチャル)。
・現金で行うのか、お金を借りて行うのか(レバレッジ)。
そんな基準のうちの大事な一つに、ゼロサムゲームをするか、避けるかという選択があります。
そもそも、ゼロサムゲームって、なんなのでしょうか?
ゼロサムゲームとは?
投資をマネーゲームだとしたら、ある資産の取引で、関係するすべての人の損益を通算したら、その合計がゼロになる、というのがゼロサムの意味です。つまり、投資家の未来は勝者と敗者に別れ、負けた人の損失は勝った人の収益となります。ゼロサムの意味を、たとえば為替取引でご説明します。
2012年2月の下旬にドル円相場は大きく動きました。8ヶ月ぶりの「1ドル=80円時代」の到来です。そうなる前の「1ドル=75円」のときに、太郎さんは円安になると踏んで、ドルを買っておきました(ドル円のロングポジションです)。予想通りに円安になったので、太郎さんは5円のもうけです。
一方の花子さんは、まったく逆の予想を立てていました。もっと円高が進行すると考えて、「1ドル=75円」のときにドルを売っていました(ドル円のショートポジションです)。予想を裏切られた花子さんは、5円の損失です。
この二人の投資損益を合計(サム、sum)すれば、プラス5円マイナス5円イコールゼロで、合計はゼロとなります。このように、取引の結果として勝者と敗者が必ず生まれ、勝者は敗者から利益を奪うゲームをゼロサムゲームといいます。
為替取引やオプション取引は、このように誰かの儲けは他の人の損失から作られる0か100かのゲームです。