住友林業 基本データ(2017年度)
・本社 東京都千代田区・創業 1691年(元禄4年)
・事業内容 注文住宅事業、木材建材事業、山林事業、リフォーム事業、賃貸住宅事業、分譲住宅事業、海外事業など
・営業エリア 沖縄を除く全国
・売上高(住宅事業) 4492億円
※住友林業の売上高(連結) 1兆2220億円
・総販売棟数 7864棟(戸建てのみ)
・主な関連会社 住友林業ホームサービス、住友林業レジデンシャル、住友林業ホームテック、住友林業緑化、住友林業クレストなど
住友林業について知っておきたい3つのポイント
(1)木造住宅のリーディングカンパニー住友林業は、伝統的な木造軸組住宅を中心に供給してきた木造住宅の分野のトップランナーで、最大規模のハウスメーカーで、「住友林業の家」ブランドで住宅供給を展開しています。その特徴は、木の特質を良く理解し自然環境との調和など環境に優しい住まいづくりを得意としていること。耐震性や耐久性、省エネ性能などの基本性能はもちろん、内装材なども含めた高い提案力を有しています。近年は注文戸建て住宅のノウハウをベースに木造による賃貸住宅事業、分譲住宅事業、リフォーム事業にも近年力を入れています。また、「住友林業の家」ブランドのほかに、全国163社(2018年2月末現在)からなる「イノスグループ」による住宅供給も行っています。
(2)3種類の工法であらゆるニーズに対応
・木造軸組工法=「マイフォレスト」シリーズ
・ビッグフレーム(BF)構法=「BF-si」
・ツーバイフォー工法=「ノスタルジア」シリーズ(4階建てにも対応)
※これらをベースに3階建て、スマートハウス仕様「グリーンスマート」、二世帯居住「イキキ」、子育て家族向け仕様「ママト」などの提案を横断的に展開しています。
(3)日本有数の歴史を持つ企業
住友林業は住宅会社としてだけでなく、木材建材事業や山林事業といった「木」を扱う企業として日本有数の実績と知名度を持つ会社です。つまり、木材の調達から加工、さらには住宅供給に至るあらゆる知識とノウハウを有する企業というのが他のハウスメーカーにはない特徴です。
ここからは住友林業についての最近のトピックスを三つご紹介します。
近年の戸建て住宅の主力は「BF構法」
木造住宅は、大きく木造軸組工法とツーバイフォー工法に大別されます。住友林業はそのどちらにも対応するハウスメーカーですが、近年は木造技術をさらに進化させた「BF(ビッグフレーム)構法」による住宅供給が中心となっています。これは簡単にいうと、重量鉄骨造の木造バージョン。耐力壁のかわりにビッグコラム(大断面集成柱)を用いることで、上下階の柱位置が異なるプランを設計でき、壁一面の大開口や広々とした大空間を設計しやすいのが特徴です。4階建てにまで対応しています。
1000プランからなる企画型「Forest Selection BF 」
上記のように、住友林業の主力商品はBF構法によるもので1棟あたりの価格は3000万円を超えます。その一方で、同社には同2000万円台の「Forest Selection BF (フォレスト セレクション BF)」も用意されています。これは約30万棟の建設実績の中から1000プランを集約した企画型商品。平屋建て・2階建てに対応し、インテリアスタイルで5タイプ、外観では4種類のデザインが用意され、施主の好みに合わせて選択できるというものになっています。
高さ350mの木造超高層建築物を実現を目指す構想
住友林業は2018年2月、創業から350周年を迎える2041年を目標に、高さ350mの木造超高層建築物を実現することを目指した研究開発構想「W350計画」を発表しました。実現するかしないかは別として、大変壮大でユニークだと思われます。住友林業は、木造住宅のトップブランドの一つとしてよく知られていますが、山林事業や木材建材事業などでもわが国トップクラスの会社です。また、住宅事業では近年、街づくりに取り組むほか、木造技術を駆使した中高層建物の分野でも業界をリードしています。
あくまでも研究開発構想ですが、その中から生まれる新たな技術やアイデアなどは将来のわが国の住まいや街のあり方を変えるほか、国際競争力の強化にもつながる可能性があります。
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