MetroUIと共に大きく変わるIE 10
2012年2月末、Windows 8のベータ版にあたる「Windows 8 Consumer Preview」(以下「Windows 8 CP」)がリリースされました。それに併せて、Internet Explorerの最新版でもあるInternet Explorer 10(以下、IE 10)もConsumer Previewという製品版に近づいたベータ版がリリースされています。IE 10の開発版は最初、Windows 7に対応するものがリリースされていましたが、Windows 8のみでの提供となった現在は、従来のものと同様にマウス操作に適したデスクトップ版に加え、Metro(メトロ)スタイルと呼ばれる指先でのタッチ操作に最適化されたものも同時に提供されるようになりました。
Windows 8では従来のデスクトップ環境以外にも、Metroスタイルと呼ばれるタッチパネル操作に特化した環境が用意されています。Windows 7でもタッチパネル対応がされていましたが、IE9をはじめとするアプリはマウス操作用の従来の操作体系だったため指では使いづらいものでした。
しかしWindows 8では指の操作ならスタート画面から呼び出すMetro版IE 10、マウス操作ならデスクトップ環境のタスクバーにピン留めされたデスクトップ版IE 10と、使い分けることが出来ます。
この2つのIEは、操作性が異なるだけではありません。デスクトップ版IE 10はIE 9と比べても操作性やデザイン、機能などそれほど大きな変更は感じられないよう仕上がっています。しかしMetro版IE 10は画面デザインだけでなく機能も大きく異なっており、まったく新しいWebブラウザといえるほどの仕上がりになっています。
そこでここでは、デスクトップ版とMetro版の2種類のIE 10をそれぞれ解説します。実際の製品版ではさらに変更が加わる可能性がありますが、ここではCP版で確認できた特長についてまとめました。
次のページで、まずデスクトップ版IE 10から解説します。