■三井ホーム 「耐震」のポイント
- プレミアム・モノコック構法
- ツーバイシックス工法へグレードアップ
- 制震付与耐震壁「VAX」
面で地震のエネルギーをバランス良く分散
ツーバイフォー工法は、別名「枠組み壁工法」と呼称されます。まず、木質の構造材で枠組を作り、そこに床面、壁面、屋根となる構造用合板を貼り付けてパネル(壁)を形成。それらを六面体に組み上げるというのが基本的な考え方です。ツーバイフォーの耐震のイメージは、このパネルによって面で力をバランス良く分散するというもの。一般的な木造軸組工法の場合、柱や梁の接合部分、つまり点で支えるイメージですが、ツーバイフォー工法は六面体全体で地震の揺れを抑えるため、高い耐震性を確保できるというのが、耐震の考え方です。
これを三井ホームでは、耐震性や耐火性、断熱性、気密性の優れたツーバイフォー工法の特徴に、さらに独自の技術を組み合わせたものとして「プレミアム・モノコック構法」と呼んでいます。そして、2014年からツーバイフォーより材質が太いツーバイシックス材を標準採用し、さらなる性能アップを図りました。
このほか近年では、地震の揺れから建物を守る技術として制震付与耐震壁「VAX(バックス)」を開発し、採用を進めています。これはパネルの枠組みに制振ダンパーと制振フレームからなる制振デバイスを組み込んだもの。一般的な枠組壁(ツーバイフォー)工法の建築物(耐震等級1相当)と比べ、地上に対する建物の揺れを2階建ての2階床で、最大80%程度低減することができるといいます。
耐火建築物や大型の建物の建築も可能に!
さて、三井ホームの地震対策についてのトピックスとして注目されるのが、「免震システムM-400」です。基礎と上部構造の間に、ボールベアリング支承とオイルダンパーからなる免震装置を取り付けたものです。三井ホームはこの分野の先駆者。このシステムによる実用化第1号の木質構造建築物として、1996年7月には三井ホームコンピュータセンターを完成させています。さらに、2005年には3階建住宅に対するシステム認定も取得。医院や店舗など住宅以外の用途も拡大させています。
もう一つのトピックスが耐火建築物に対応していることです。従来まで火災の危険性から、重量鉄骨造やRC造が主体となっていた分野ですが、2004年以降、防火地域でも「木」(木造軸組も同様)の住まいが建てられるようになっているのです。
防火地域でも一般的な住宅地と同様のプランやデザインが可能。さらに店舗やシルバー施設など、大型の建築物の施工もツーバイフォー工法で実現できることになり、木のぬくもりを感じられる建築物が可能となったことで、三井ホームが活躍する範囲も広がりつつあります。
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