サンドウィッチマンのライブ会場を包み込む「暖かさ」
映像を見ていても伝わってくるのが、ライブ会場を包み込んでいる、何ともいえない暖かい雰囲気。芸人ライブの中には、逆にピリピリした空気を発するものもあるだけに、その暖かさの大元には何があるのか、気になるところです。もちろん、単独ライブに賭ける真剣さは、どの芸人も変わりありません。今回のDVDに収められたライブドキュメントでも、ネタ作りにナーバスになる富澤さんの姿が映し出されていました。
ただ、いったん舞台に上がれば、伸び伸びと演じる二人は緊張感のようなものを一切感じさせません。「お客さんが楽しみに来てくれてるんだから、自分たちも楽しみながら演ろうとしてます」(富澤たけし)
メディア露出激増もスタンスは変わらず
震災直後から、メディアに登場する頻度が激増したサンドウィッチマンだったが、芸人として何をしていけばいいのか、迷いもあったといいます。「3月の震災があって、自分達がお笑いをやっていいものかどうか悩みました。有事の時には何もできないんじゃないかと」(伊達)しかし、そんな時期にオンエアされた「サンドウィッチマンのオールナイトニッポン」は、震災のこと、被災者のことを的確に伝えながらも、随所に笑いを交え、個人的には歴史的な放送だったように思います。
何より、二人のスタンスが以前とまったく変わっていないことに、驚くとともに芸人としての意地のようなものを感じました。「そこは、かなり気をつけました。どっちかというと、僕は熱くなってしまう方なんだけど、富澤がうまく維持してくれたと思います」(伊達)