焼きたてのパンとコーヒー、その場で頬ばる喜び

世田谷線の電車の窓からも、お店がよく見えます。

世田谷線の電車の窓からも、お店がよく見えます。

松陰神社前駅の線路沿いに、黒のオーニングと深いブラウンの壁を持つ、センスの良い「パンと洋菓子」の店舗があります。ホップ種の酵母を用いた「世田谷食パン」と「世田山食パン」で知られるブーランジェリースドウ。

店内には小さいながらもカフェスペースがあり、コーヒーを飲みながら、焼きあがったばかりのパンをその場で頬ばる喜びが満喫できます。
パンにかじりつくのが待ちきれない食いしん坊のために、店内に椅子が4脚、テラスにベンチがひとつ。

パンにかじりつくのが待ちきれない食いしん坊のために、店内に椅子が4脚、テラスにベンチがひとつ。

「自分がなにか食べものを買いに行くときも、ちょっとでいいからその場で作りたてを食べたいなと思うんですよね。それが一番おいしい。だから、たとえ販売スペースが狭くなっても、テーブルを置こうと思いました」
と店主の須藤秀男シェフ。焼菓子専門店メゾン・ド・プティ・フールでパティシェとしてスタートし、タイユバンロブション、ペルティエ、マリアージュ ドゥ ファリーヌなどの有名店でシェフ・ブーランジェをつとめてきた実力派です。
デロンギのマシンで抽出されるコーヒー(200円)と那須粗挽きソーセージの豪快タルティーヌ(450円)、ハニートースト(280円)

デロンギのマシンで抽出されるコーヒー(200円)と那須粗挽きソーセージの豪快タルティーヌ(450円)、厚切りフォカッチャラスク(150円)

朝一番に訪れたお客さまが、おめあてのパンが焼き上がるまでの15分ほど、このテーブルでクロワッサンとコーヒーの朝食を楽しむ姿を見かけました。

「僕は酸味の少ない、苦味系のコーヒーが好きで、インターネットでそのときどきで安くておいしいコーヒー豆をみつけて仕入れています」

私もコーヒーとともに、ベシャメルソースの上に粗挽きソーセージとナスをのせたタルティーヌと、厚切りのフォカッチャに自家製ラスクバターを塗って焼いた「フォカッチャラスク」で幸福なブランチをいただきました。冴えた青空の映るガラス窓ごしに、世田谷線の車輌が小さな駅に発着する光景がよく見えます。
手前に並んでいるのは「本日のカレーピザ」(400円)と「オリーブオイルでソテーした茄子とソーセージのピザ」(320円)

手前に並んでいるのは「本日のカレーピザ」(400円)と「オリーブオイルでソテーした茄子とソーセージのピザ」(320円)

次ページで、須藤シェフと奥さまの枝里子さんにうかがったお話をお届けします。天職にめぐりあったお二人は、忙しい日々でも「つくる喜び」に溢れていました。