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生命保険でお金が借りられるって知ってた?

生命保険には「契約者貸付」というお金を借りられる制度があります。借金をしないに越したことはありませんが、どうしても一時的にお金が必要な場合には、借入先として検討してみる価値はあります。制度の仕組みや使い方について概要をまとめてみました。

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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生命保険には「契約者貸付」というお金を借りられる制度があります。借金をしないに越したことはありませんが、どうしても一時的にお金が必要な場合には、借入先として検討してみる価値はあります。制度の仕組みや使い方について概要をまとめてみました。

契約者貸付とは?

保険契約には契約者貸付という制度がある

保険契約には契約者貸付という制度がある

契約者貸付とは、生命保険会社が保険契約者へ一時的に必要な資金を貸してくれる制度のことです。保険会社が契約者貸付の設定をしている保険商品に加入していて、借りたい時に、保険会社の定める諸条件にあてはまっていれば借りることができます。借入できるのは制度の名前のとおり保険契約上の契約者になります。

■借入可能な額
借りれる額は、加入している生命保険の解約返戻金(借入時)の5~9割程度が上限となっています。例えば、解約返戻金が100万円なら50~90万円を上限に借入れすることができます。10万円や20万円の借入れも勿論可能ですが、下限を数万円のレベルで設定している場合もあります。

■借入金利
借りる場合の利率は、各生命保険会社が保険商品や加入時期ごとに定めています。例をあげると、ある保険会社では保険商品ごとに1.20%~4.00%まで7つの利率を設定しています。基本的には加入している保険の予定利率に連動している為、バブル期に加入した保険等は利率が高く、低金利時代に加入した保険等は例にあげたような金利水準になっています。金融情勢の変化等によって変更する場合もあるので、保険会社に事前に確認しておくと良いです。

■返済時期
保険契約が有効であれば、基本的には返済時期や額は自由です。全額返済も分割返済も可能です。ただし、当然ですが貸付金には利息がつき、返済額は徐々に大きくなっていくので、一時的な利用にしておくのが無難です。なお、元利金の合計が解約返戻金額を超えてしまった場合は、返済しないと失効してしまう可能性もあります。

契約者貸付ができる生命保険

加入している契約が有効な保険で、契約者貸付の設定がある保険に限られます。貸付は解約返戻金の一定割合を限度におこなわれるため、解約返戻金が少ないか、全くないような保険には契約者貸付の設定がありません。簡単に言うと掛捨ての保険には設定がありません。また貯蓄性の高い保険でも、加入して間もないような場合は、可能額が少なすぎて借りられないこともあります。貯蓄性のある保険であっても、商品の特性上設定がない場合もあります。

貸付の設定があるかどうかは、加入時に受取った約款に記載されています。また、保険会社のコールセンターに問い合わせれば、可能かどうか、上限額はいくらか等を教えてもらえます。

ちなみに、借入れを申し出た時にお金が手元に来るまでの期間は、多くの保険会社では書類のやり取りがあるので1週間くらいの期間を要します。書類のやり取りが不要な場合は、1~2日程度で指定口座に振り込まれることもあります。いずれにせよ、ある程度は余裕をもって手続きした方が無難です。

注意しておきたいこと

返済時期が自由で、保険会社から返済を催促されるようなことがあまりないので、借りた事を忘れてしまうこともあります。長期間借りたことによって元利金が大きくなってしまい、返済のために、保険契約を解約しなければならないような事態にはならないよう注意して下さい。

契約者貸付の制度内容は保険会社ごとに異なり、返済時期に制限があるような保険会社もあります。制度の詳細等については必ず各保険会社に確認して下さい。 

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