手ブレ補正も自動的に切り替わる、マルチシーンIS
モードダイヤルを「AUTO」に設定すると「32シーン認識こだわりオート」が働き、被写体が人間なのか風景なのか、動いているのか止まっているのか、逆光なのか順光なのかなどをカメラが自動的に32パターンから認識。さらにそのシーンに合わせて手ブレ補正機能の設定を自動的に切り替える「マルチシーンIS」との組み合わせで、まさにカメラまかせの撮影を実現している。手ブレ補正機能は「静止画」「流し撮り」「三脚」 など6パターンを自動認識し、補正効果はシャッター速度で約4段分。それこそユーザーは被写体にカメラを向けてシャッターを押すだけで、ほとんどの撮影シーンにおいてベストな写真を得られるはずだ。
主要被写体を見つけると液晶画面では白枠で表示。カメラや被写体が動いても追跡し続ける
動きのある被写体を自動で認識して、シャッター速度をアップする。F4 1/400秒 ISO160
また、主要被写体を自動で見つけてピントと露出を合わせ続ける「主役フォーカス」も搭載。従来機種だと、こちらが予想しない被写体を“主役”と決めつけて追い続けるということが多々あったが、多少は改善されている模様。それでも複数の人間が重なり合うと主役が入れ替わるなど改善すべき点も見られるが、使っていてけっこう楽しめる機能だ。
ほかにも、主要被写体のウインクや人物が増えることでシャッターが切れる「オートシャッター」など、顔検出機能を活用したおもしろ機能が搭載されている。
シーンモード・オートシャッターの設定画面。セルフタイマー代わりに使える便利機能だ
クリエイティブフィルターも楽しめる機能だ。ハイダイナミックレンジ、ノスタルジック、魚眼風、ジオラマ風、極彩色、オールドポスター、トイカメラ風、モノクロ、ワンポイントカラー、スイッチカラーの10種類を備え、独特の映像表現を楽しめる。
クリエイティブフィルターの極彩色をかけると原色が誇張され、非現実的な映像表現に仕上がる
オーソドックスなスタイルに高性能を秘めた超実力派
正直、見た目は非常にオーソドックスなスタイルで面白味はないが、使い込むほどにその実力と魅力に引き込まれてしまう魔力を持っている、超実力派のデジカメといえよう。価格設定も昨今のデジカメ市場では高級機に位置し、気軽に勧められるモデルではないが、カメラ好きなら絶対納得できる機能と性能を持っていると断言しよう。
ボディカラーはシルバーとブラックの2色を用意。存在感あふれるチタンカラーのシルバーか、シックな雰囲気のブラックか? 悩みどころである。
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