本展は、共に京都大学大学院出身の竹口健太郎さんと山本麻子さんが共同主宰する建築設計事務所アルファヴィルによる、10のプロジェクトを紹介する展覧会です。「primary structure(基本的な構造)は人間と環境のむすびつきからうまれ、水平垂直面を必要とするとは限らない。三次元的に自由な幾何学的構成は、より多様で強くしなやかな建築を可能にする。」という発想から考え出されたユニークな展示です。
会期:2012年2月16日(木)まで
10:00~17:00 入場無料 月曜定休(祝日の場合は火曜休)
会場:プリズミックギャラリー
住所:東京都港区南青山4-1-9 秋元南青山ビル5階
東京メトロ銀座線「外苑前」駅より徒歩5分
※ 日曜・祝日は裏手通用口よりお入り下さい。
お問い合わせ:プリズミックギャラリー
Tel.03-5770-4751 E-mail:amg@prismic.co.jp
立ち上がり宙に浮かぶ白い立体トラス
会場には建築展の定番である模型や図面や竣工写真のパネルはありません。そこには三角形が組み合わされた白い立体トラスが4つ展示されています。それぞれは天井から吊り下げられたり、テーブルから立ち上がったり、窓際に寄り添ったり、床に置かれたりしています。立体に近づいてよく見ると、三角形の面にアルファヴィルがこれまで設計してきた、10の作品の設計意図を表現する図面や文章がプリントされています。また他の面には小さな模型も付けられています。このユニークな展示は「A3サイズを対角線で割った三角形を用いているので、生産性が高く、模型の展示に限らず、地形や建築、インテリア、窓枠、シェード、スピーカーなどいろんなものになるものを考えてみた。」というアイデアによるもの。会場の一画の壁面には作品の竣工写真がプロジェクターで次々と映し出され、その両方を見ることで、さらにアルファヴィルの作品の理解を深めることができるという仕掛けになっています。
「幾何学を有効利用することで、建築の三次元性を無駄なく実現することが我々の設計手法に通じる」というお二人。その魅力的な設計活動を、この機会にぜひご覧下さい。
1. 大きな白い壁に作品の写真がエンドレスで映し出される。
2. 会場全体の展示風景。
3. 解説文や図面のプリントと小さな模型が付いている。
写真:アルファヴィル