変形性股関節症とは

股関節の関節軟骨が変形・摩擦することにより関節の破壊が生じ、骨硬化、骨棘などの反応性骨増殖が生じた状態。原因不明の1次性股関節症と原因のはっきりした2次性股関節症とに分類されます。

■2次性股関節症の原因
発育性股関節形成不全(以前先天性股関節脱臼と呼ばれていた病気)、臼蓋形成不全、化膿性股関節炎、大腿骨頚部骨折、股関節脱臼、骨盤骨折、関節リウマチ、強直性脊椎炎、末端巨大症、痛風、偽痛風、副甲状腺機能亢進症など。

以下の記事は実際の患者さん(54歳・女性・Aさん)のケースを元に、その体験を加工して記載してあります。Aさんは変形性股関節症を発症しました。変形性股関節症の症状、診断、治療、手術、手術費用などの理解を深めて下さい。


変形性股関節症の症状

Aさん、2009年9月に近くの整形外科のクリニックを受診しました。「2009年春ごろから右股関節のあたりが痛くなりました。高齢である両親の介護に24時間従事してるため、関節に負担がかかっていたようです。」

股関節痛、殿部痛、背部痛、股関節の可動域の制限、異常歩行などが変形性股関節症の症状です。


変形性股関節症の診断

■単純X線(レントゲン)
2009年9月にAさんがクリニックで撮影した単純X線写真です。

股関節

両側股関節正面単純X線像 右大腿骨頭が破壊され小さくなっています

単純X線写真は放射線被爆量も少なく、費用もわずか。その場で撮影も終了し当日説明をうけられるので、整形外科では必ず施行します。

Aさんの右股関節はかなり破壊され進行しているため手術が必要と診断を受けました。クリニックの紹介で近くの総合病院の整形外科を受診しました。

■CT
CTはX線を使用して人体の断面写真を作成する医療用機器です。CTの検査費用は5,000円程度と、比較的安価ですが軽度の放射線被爆があります。

CT

両側股関節単純CT像 断層写真なので骨破壊が詳細に診断可能


CTではコンピュータの計算で3次元画像が表示できます。
3DCT

3次元CT画像

一般の方にはこの表示のほうがわかりやすと思います。


変形性股関節症の治療・リハビリ

■鎮痛薬
ボルタレン、ロキソニンなど非ステロイド消炎鎮痛薬(NSAIDと省略されます)。

ボルタレンは、1錠15.3円で1日3回食後に服用。副作用は胃部不快感、浮腫、発疹、ショック、消化管潰瘍、再生不良性貧血、皮膚粘膜眼症候群、急性腎 不 全、ネフローゼ、重症喘息発作(アスピリン喘息)、間質性肺炎、うっ血性心不全、心筋梗塞、無菌性髄膜炎、肝障害、ライ症候群など重症な脳障害、横紋筋融 解症、脳血管障害胃炎。

ロキソニンは、1錠22.3円で1日3回食後に服用、副作用はボルタレンと同様。

どちらの薬でも胃潰瘍を合併することがありますので、胃薬、抗潰瘍薬などと一緒に処方されます。5年間、10年間の長期服用で腎機能低下などの副作用があ りますので、注意が必要。稀に血液透析が必要となる場合もあるので、漫然と長期投与を受けることはできる限り避けて下さい。

鎮痛薬の問題点は数ヶ月以上の服薬で胃腸症状、腎機能低下が高率に発生しますので、急性期を過ぎたら主治医と相談し、減量ないし休薬を考えましょう。

■非手術治療
非手術的な治療として、体重のコントロール、杖の使用、歩行距離の制限、筋力増強などがあります。

■手術療法
Aさんは大腿骨の破壊が進行しているため人工関節置換術を予定しました。手術前に自己血輸血のために400mlの自分の血液を採取し、病院に保存しておきました。手術は全身麻酔で1時間56分間の手術時間でした。

術後単純X線像
術後

術後単純X線像


手術後すぐに歩行器を使用して歩けるようになりました。その後は歩行、階段歩行、筋力増強のリハビリ訓練をうけました。順調にリハビリをこなし退院となりました。合計16日間の入院です。治療に要した費用は30万円でしたが、高額医療のため2ヵ月後に22万円が健康保険からもどってきました。

人工関節置換術以外の手術として
寛骨回転骨切り術、骨盤骨切り術、大腿骨骨切り術などさまざまな手術があります。


変形性膝関節症とは

膝関節の関節軟骨が変形・摩擦することにより関節の破壊が生じた状態。原因不明の1次性膝関節症と原因のはっきりした2次性膝関節症とに分類されます。

■2次性膝関節症の原因
骨折、脱臼、手術後(半月板切除術)、痛風、偽痛風、末端巨大症、副甲状腺機能亢進症など。

以下の記事は実際の患者さん(67歳・女性・Aさん)のケースを元に、その体験を加工して記載してあります。Aさんは両側変形性膝関節症を発症しました。変形性膝関節症の症状、診断、治療、手術、手術費用などの理解を深めて下さい。


変形性膝関節症の症状

Aさん、50歳のころから右膝の痛みがあり右膝関節炎の診断を受けました。57歳で左の膝も痛みが生じ左膝関節炎の診断でした。

2009年9月に近くの整形外科のクリニックから総合病院に紹介を受けました。

膝関節痛、膝関節のこわばり、膝関節の炎症、関節水腫、膝関節の可動域の制限、歩行困難、X脚、O脚などが変形性膝関節症の症状です。


変形性膝関節症の診断

■単純X線(レントゲン)
2009年9月にAさんが総合病院で撮影した単純X線写真です。

右膝関節単純X線像

右膝関節単純X線像 大腿骨と下腿骨間の関節裂隙が狭くなっています この部分に半月板と関節軟骨があります

左膝関節単純X線像

左膝関節単純X線像 右と同様の所見です


単純X線写真は放射線被爆量も少なく、費用もわずか。その場で撮影も終了し当日説明をうけられるので、整形外科では必ず施行します。

Aさんの両膝関節はかなり破壊され進行しているため手術が必要と診断を受けました。


変形性膝関節症の治療・リハビリ

■鎮痛薬
ボルタレン、ロキソニンなど非ステロイド消炎鎮痛薬(NSAIDと省略されます)。

ボルタレンは、1錠15.3円で1日3回食後に服用。副作用は胃部不快感、浮腫、発疹、ショック、消化管潰瘍、再生不良性貧血、皮膚粘膜眼症候群、急性腎 不 全、ネフローゼ、重症喘息発作(アスピリン喘息)、間質性肺炎、うっ血性心不全、心筋梗塞、無菌性髄膜炎、肝障害、ライ症候群など重症な脳障害、横紋筋融 解症、脳血管障害胃炎。

ロキソニンは、1錠22.3円で1日3回食後に服用、副作用はボルタレンと同様。

どちらの薬でも胃潰瘍を合併することがありますので、胃薬、抗潰瘍薬などと一緒に処方されます。5年間、10年間の長期服用で腎機能低下などの副作用があ りますので、注意が必要。稀に血液透析が必要となる場合もあるので、漫然と長期投与を受けることはできる限り避けて下さい。

鎮痛薬の問題点は数ヶ月以上の服薬で胃腸症状、腎機能低下が高率に発生しますので、急性期を過ぎたら主治医と相談し、減量ないし休薬を考えましょう。

■非手術治療
非手術的な治療として、体重のコントロール、正座を避けること、杖の使用、歩行距離の制限、筋力増強などがあります。

■注射療法
膝関節内にヒアルロン酸を注射する治療があります。
注射薬 アルツ 1本1885円で週に1回の投与が5回保険で認められています。66%の有効性が認められています。副作用は局所の疼痛、腫脹、関節水腫などです。基本的に人体の成分を補給する薬剤ですので、副作用は極めて少ないです。

■手術療法
Aさんは両膝関節の破壊が進行しているため両側人工関節置換術を予定しました。手術前に自己血輸血のために800mlの自分の血液を採取し、病院に保存しておきました。全身麻酔下に両側膝関節の手術を受けました。手術時間は2時間49分間でした。

術後膝関節単純X線像

術後右膝関節単純X線像  人工関節が認められます

術後左膝関節単純X線像

術後左膝関節単純X線像 人工関節が認められます

手術後すぐに歩行器を使用して歩けるようになりました。その後は歩行、階段歩行、筋力増強のリハビリ訓練をうけました。順調にリハビリをこなし退院となりました。合計25日間の入院です。治療に要した費用は50万円でしたが、高額医療のため2ヵ月後に40万円が健康保険からもどってきました。

人工関節置換術以外の手術として
外反骨切り術、内反骨切り術、楔状骨切り術、骨盤骨切り術などさまざまな手術があります。
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