子育て情報が一元化されているかどうかから
サービスに対する意識をチェック
行政や地域の子育て支援サービスの上手な活用は子育てを大変なものにしないためにも必要
子育ては家の中だけで行われるものではないという認識が広まりつつあります。子どもは親にとってだけでなく、この国の将来のためにも大事な存在ですから、社会も子育てをバックアップすべきだろうという考えです。実際、親だけで子育てを抱えこんでしまうのは大変。子育て世帯にとっては、行政や地域に子育てを手伝ってもらえるかどうかは住みやすさの大きなチェックポイントになります。
では、具体的にどこを見れば良いか。まずは自治体のホームページ内に子育て情報がまとめられているかをチェックしてみましょう。子育てに関する情報と一言でいっても、医療関連、保育関連、学校関連で行政内の担当部署は変わりますが、見る側からすると別々に探さなくてはいけないのは面倒。その利便性が考慮され、サービスの質を高めようとしている自治体であれば、子どもに関する情報を一元化してくれているはずです。
利用のしやすさを考えると、各種公共施設は徒歩10分圏内にあるのがベスト。交通網などと合わせて見ておこう
一元化されたページを見つけたら、次に内容をチェックしてみましょう。最低限必要な情報としては、各種助成や手当などといった行政サービスの説明、子育て関連施設の情報が挙げられます。このうち、行政サービスとしては助成、手当以外にも出産前後の医療、生活支援サービスから始まり、保育所を含めた保育サービスなどが主な内容です。子育て関連施設としては保健所、保育所、小中学校や公園などを地図と一体化したものが一般的です。保育施設充実に力を入れているとしても、入所者数を増やしているのか、保育時間を延長しているのか、あるいは助成に力を入れているかは自治体ごとに違いますから、具体的な内容も見ておくべきでしょう。
親子で遊べる場所があれば、親も友達を見つけることができ、地域に溶け込みやすくなる
さらに、進んだ自治体では地元の子育てサークルやNPO法人などのイベント、活動情報が掲載されていたり、中高生向けの情報がまとめられていることもあります。公園の住所と地図だけの情報より、子どもを連れて行ってきた人の声が載っていたほうが参考になるのは言うまでもありません。こうした違いは複数を見比べることで分かってきます。トップページにある「子育て」をクリックし比べてみるだけでも、自治体ごとに差があることが分かるはずですから、候補としている街だけでなく、近隣他自治体のホームページも同時にチェック、比較してみてください。
子育てガイドブックがある自治体も◎、
下見時にもらっておけば後々便利
世田谷区の作っている子育てガイドブック。妊娠から小学校入学までに必要な子育て関連情報がまとめられている
身近に置いてすぐ利用できるよう、子育て情報だけをまとめたガイドブックを作る自治体も増えています。下見時に市役所や出張所などに行けばもらえることもあり、1冊もらっておけば後々便利。インターネットでPDF版を見られるようになっているケースも少なくありません。ただ、毎年1回発行としている自治体が多いので、最新情報を見るならホームページのほうが良いかもしれませ。
学校の雰囲気は実際に行ってみて確認したいが、事前にホームページを見ておけばある程度は推測できる
また、子どもが小中学校へ通う年代の家庭であれば、地元の小中学校のホームページをチェックしておきたいところ。子育て、教育といったキーワードで検索すれば良いでしょう。自治体によっては教育委員会から各学校へという場合もあります。これも見比べてみると、食育、体力作り、朝の読書習慣など、学校ごとに力を入れている点が異なることが分かり、参考になります。
次のページでは下見時に
子育てに良い街を見分ける点をまとめていきます。