ラテンアメリカ人の多くは肉は主食

にく、ニク、肉!
昼夜ともなれば、毎食ひとりで2~3人前はあろうかと思われる肉塊を、いとも簡単に胃袋におさめる人たちがいる。
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肉はとにかくビッグサイズ! 骨付き牛肉、豚肉、鶏肉、豚の血のソーセージに内臓類まで、肉をあますところなく食す

さて、その国は?と問われれば、まずアメリカを思い浮かべるひとが多いだろう。だが、実はこれは、ブラジルやアルゼンチンなどのラテンアメリカ諸国の食事情である。

意外に知られていないものの、彼らの肉消費量たるや、世界一とウワサされるほど。ラテンアメリカ人にとって、肉が主食といっても過言ではないのだ。彼らにとって、肉といったら、まずは牛肉。では、なぜ牛肉なのか。生産量が多いこともあるが、価格がもっとも低いからである。

都内でラテンアメリカ料理店を営むアルゼンチン人男性によると、アルゼンチンの人口が4000万人弱に対して、牛は5000万頭ほど。なんと、人よりも牛の数のほうが多いというのだ。日本人の私たちは、この状況に驚嘆してしまうが、それだけ彼らは牛肉と密着した生活を送っているというわけなのだ。

週末は必ず家族や友人と肉を囲む

彼らは大量の牛肉を、どのようにして胃袋におさめているのだろうか。ラテンアメリカのなかでも、アルゼンチン周辺国に特化するならば、その謎を解くカギは、「アサード」にあった。
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肉は、たいていの家庭に常備されている専用グリルで豪快に焼かれる。肉を焼くのは、もちろん男性の仕事。おいしく焼くにはコツがある

アサードは、肉の炭火焼、いわゆるバーベキューのこと。各家庭には、必ずといってよいほどアサード専用のグリルがあり、毎週日曜の昼ともなれば、家族や友人たちとワインを傾けながら、アサードを食べるのが習慣になっている。おしゃべりを楽しみつつ、肉が焼けるのを、気長に待つ。その間、週末の住宅街は、芳しい香りと朗らかな笑いで満ちあふれるのだという。

アルゼンチンの人たちにとって、アサードは単なる空腹を満たすためのものではなく、家族や友情の絆をも強める重要な役割を担っているというわけだ。とても素敵な習慣ですね。