子供の病気/その他の子供に多い病気

子どもの骨折の原因・症状・対処法(2ページ目)

子どもの骨折は大人の骨折と同じと考えない方がいいです。子どもの骨は大人とはいろんな点で異なることが多く、特に子どもの骨は成長しています。子どもは走り回っているうちにこけたり打ったりすることで骨折することがあります。そこで、今回は、子どもの骨折について説明します。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

手、腕、指の骨折

骨

骨の名前です。難しいですが、部位を覚えておきましょう

■鎖骨骨折
原因:肩を打つことで起こる
症状:鎖骨の部分の腫れと変形、押さえると痛い
治療:包帯で3週間ほど固定する

■肩甲骨骨折
非常にまれ
治療:包帯で固定

■上腕骨骨折
上腕でも肘に近い部分の骨折が多く、痛み、色が悪い、麻痺、脈が触れない、皮膚がヒリヒリして虫がはっている感覚があれば、血管と神経の損傷が疑われるので、すぐに整形外科を受診しましょう。
原因:手や肘をついてこける、肩を打つ
症状:上腕部分の腫れ、変形、触ると痛い
治療:包帯やギプスで固定。その上で、三角巾で動かないようにする

■前腕骨骨折
骨折と肘や手の脱臼を合併することがあります。橈骨(とうこつ)も尺骨(しゃくこつ)も骨折し、橈骨骨折に尺骨脱臼、尺骨骨折に橈骨脱臼を起こしやすいです。
特に、尺骨だけ骨折する時は棒でたたかれたり、喧嘩の時に多いです。
治療:ギプスで固定しても、2本の骨の関係が大事なので、定期的にX線で位置を確認し、変形を起こさないようにする

■手から指までの骨折
指や手のひらにある骨で、指の骨が実際の指より長かったり、変形や短くなったりするので、X線で骨折を確認し、変形を起こしやすい場合は、手術が必要になります。手や指を挟んだり、打撲時の痛みがなかなか引かずに、腫れがひどく、指を曲げると痛い場合は、整形外科に受診しましょう。

足の骨折

■大腿骨骨折
原因:交通事故や転落など比較的大きな力が加わった時に起こる
そのため、他の外傷か頭や腹部などの骨折がないかどうかもチェックします。
手術になることが多く、エアマットで楽な形で固定し、速やかに整形外科に受診しましょう。

■膝関節の周辺からの下腿骨の骨折
大腿骨、脛骨、腓骨、膝の皿と呼ばれている膝蓋骨の骨折です。
原因:交通事故やスポーツによる外傷が多い
治療:ギプス固定

子どもの場合、よちよち歩きでこけると起こるtoddler(よちよち歩き)骨折があります。これは、腓骨骨折がなく、脛骨だけが骨折します。放置しておくと変形を起こしますので、こけてから歩かない場合は、整形外科を受診しましょう。

■足から足の指まで骨折
子どもでは少ないのですが、踵の骨は、高いところから飛び降りると起こります。
治療:ギプス固定。ただ、足の指に関しては、テープ固定で大丈夫な時がある

ともかく、骨折は、一度は整形外科に受診するようにしましょう。

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