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避難先で手軽にできる、真冬の寒さを乗り切るコツ(3ページ目)

東日本大震災の影響で全国に避難している人の数は約33万5千人、このうち仮設住宅や借り上げ住宅等に入居済みの方は約31万7千人。これから冬本番を迎える前に、避難先でも手軽にできる、リフォーム不要で実用的な暖房術やコツをまとめてご紹介します。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド


床下からの冷気を防ぐ

フローリングの上にアルミシート、その上にホットカーペットを敷いてみた。ホットカーペットの熱を逃さない。

フローリングとホットカーペットの間にアルミシートを挟むとホットカーペットの熱を逃さない。アマゾンで購入可能。

床下からの冷気を防ぐ対策として、コタツやホットカーペットの下にアルミ製のシートを一枚敷きこむ方法があります。

ホームセンターなどで「保温シート」「アルミシート」という名前で市販されており、2畳用、3畳用があります。熱を反射する「アルミ」と家の断熱材として使われる「発泡ポリエチレン」を重ね合わせてできており、床下からの冷気をシャットダウンしかつ熱を逃しません。

使い方は、コタツの場合はコタツ敷きの下と床の間に、ホットカーペットの場合はホットカーペットと床の間にアルミの面を上にして敷きこむだけ。ホットカーペットのスイッチを切っている時でも下からの冷気を抑えてくれるので足元の冷えが少なく済みます。

 

扇風機で空気を撹拌する

室内の空気の撹拌はサーキュレーターでも可。送風で洗濯物を乾かすために使ってもよい。

室内の空気の撹拌はサーキュレーター(写真)でも可。サーキュレーターは冬場の室内干しにも活躍する。

暖房による暖かい空気は部屋の上部に溜まりやすく、冷気は床にたまりやすいため、暖房を続けても足元はなかなか暖まらないのに顔は熱くてほてってしまうことがあります。

そこで夏に使っていた扇風機を活用し、暖房中は部屋の上の方に向かって首振りでかけます。風を送って空気を撹拌すると、暖かい空気が下に降りてきて室内の温度が均一になり、快適になります。

 

浴室・脱衣室の暖房術

冬場の浴室・脱衣室・トイレは暖房のある居室と温度差があり、寒い。

冬場の浴室・脱衣室・トイレは暖房のある居室と温度差があり、寒い。

冬になると暖房をしている部屋とそうでない部屋で温度差ができ、それが原因でヒートショックを起こし亡くなる人が増えます。

節電が叫ばれる中、浴室や脱衣室の暖房を「贅沢だ」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、特に高齢の方にとっては寒い冬場の浴室の暖房は健康維持のために必要なことです。

省スペース型のパネルヒーターなどを脱衣室(スペース)に一台置いて浴室も一緒に暖める方法がお手軽ですが、暖房器具を使わない場合は入浴前にシャワーで壁や床にお湯を掛け、蒸気を満たして浴室内の温度をあげてから入浴するようにしましょう。そして熱いお湯に一気に入らず、ぬるめのお湯にゆっくりつかって心臓への負担を減らしましょう。

今回は避難している方が避難先でも取り入れやすい、リフォーム不要の暖房術をまとめました。これから本格的な寒さとなります。住まいを暖かくし、どうぞ風邪を引かぬようお気をつけてお過ごしください。

【関連サイト】
「全国避難者等の数」 東日本大震災復興対策本部事務局(平成23年12月21日)
「災害への取り組み」 社団法人プレハブ建築協会 
「東日本大震災(第103報)」平成23年12月12日 国土交通省

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