需要と供給のバランスで金価格は決まる
もちろん、為替相場の動向だけで金価格が決まるわけではありません。この他には、金の価格は、需要と供給のバランスによっても決まります。需要が高まれば品薄への懸念から金価格は値上がりしますが、供給が増えれば供給過剰から金価格は値下がりします。国内の金価格がどのように決まるのかを押さえて、取引タイミングを考えましょう!
たとえば、世界経済の動向やインフレへの懸念等、様々な要因の影響です。世界経済の低迷によって信用不安が拡大したとします。この場合、投資家はリスク回避の傾向が強まり、安全資産である金に需要が高まって金価格が値上がりします。反対に、信用不安が減退すれば投資家はリスクをとるようになり、株式等に投資を始めることで金価格は値下がりします。
また、物価が上昇した場合は、通貨の価値が下がることから、実物資産である金がインフレヘッジとして買われる傾向にあります。一方、インフレ対策として各国が利上げを行うと、金利のある他の商品で運用する方が有利になるため、金は買われなくなる傾向にあります。
輸入の際のコストも金価格に影響する
さらに、金を輸入する際には輸送費等のコストもかかります。ですから、国内の金価格には、金を輸送する際にかかる費用等が手数料となって、金価格に影響を及ぼします。たとえば、金地金で購入する場合、500グラム以上を購入する際にはバーチャージ(手数料)はかかりませんが、500グラム未満の場合にはバーチャージが発生します。一般的に、小口の物ほど割高になる傾向があります。手数料については、取扱い業者によって異なりますので、購入の前に確認しましょう。
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