無酸素運動=筋トレを勧める理由
普通のウォーキング程度の運動強度では、長く行なってもあまり効果は見込めない。ランニング等、軽く汗ばむ程度の負荷がある運動が望ましい
今回のシリーズに限らず、ガイドは常日頃から「理想の体型を手に入れたい」と思っている人たちに対して、マイペースでの筋トレを推奨しています。おそらく、実際にジム等で体型改善の相談を行うと、「それでは、まず脂肪燃焼に効果的な有酸素運動を行い、補助的に筋肉トレーニングをプラスしていきましょう」といったアドバイスをされることでしょう。もちろん、こうした考え方は間違ってはいません。というよりむしろ、教科書的な正しい考え方です。ですが、ガイドは有酸素運動をほとんど推奨せず、筋トレを行うように提唱しています。それには、有酸素運動の持つ、意外な落とし穴が関係しているのです。
実は有酸素運動は、運動を行なっている最中にしか脂肪を効率よく燃焼させることができません。ですから、運動をコンスタントに続けていないと、脂肪の燃焼効果が期待できません。ということはつまり、気が向いた時だけ、あるいは忙しくて時間のない人が思い出した時にだけ実践するというやり方では、大きな効果が望めないのです。ところが筋トレを行なって筋肉量を増やしていけば、基礎代謝がアップし、消費カロリーが増えるため、自然と脂肪も燃焼され、結果として非常に効率よく体をシェイプアップさせることができることになります。これが、私が筋トレを勧める理由なのです。
とはいえ、有酸素運動と筋トレを組み合わせることで、より高い効果が期待できるのは事実です。ただし、その際、以下の2点を意識してみてください。
◆運動強度
└あまりハードでないウォーキングなど、心拍数がそれほど上がらず、体力的にもきつくない運動を長く行なっても、効果はほとんど見込めません。汗ばんで、ちょっときついなと感じる程度の負荷がある運動を行うようにしましょう。
◆運動の順序
└筋トレと有酸素運動を組み合わせる場合は、筋トレ→有酸素運動の順に行うほうが、効果的です。筋肉が疲労していないうちに筋トレを行うほうが、高い強度の運動ができるため、筋肉の発達を促す成長ホルモンの働きがより活発になりますし、体脂肪を筋肉のエネルギー源としてより多く燃焼できるからです。
運動にはそれぞれ特性があります。それぞれの特性を知れば、効果的、効率的に体をビルドアップさせていくことが可能です。それでは、次のページからトレーニングを紹介していきますので、できる範囲で結構ですから、しっかりとしたフォームで行なっていきましょう。