エスニック料理/おすすめ中南米料理店

南米料理 「コスタ ラティーナ」…駒場(3ページ目)

渋谷の喧騒を離れた場所に、深夜まで営業する骨太なラテンアメリカ料理店がある。近年、アルゼンチンの国民的料理「アサード(炭火焼)」が登場し、さらにパワーアップした。

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

牛肉もアルゼンチンテイストにこだわる

自家製チョリソ

自家製チョリソは旨みがぎゅーっと凝縮された味わい。骨付きの鶏肉はしっとり

肉の味つけは塩のみ。そう聞いていたので、食べる前から、ある程度は味を想像していたのだが、食べてみると、「あれ?」思わずそんな言葉がもれるほど、甘みのある豊かな味がした。オーナーに聞けば、肉質や焼き方に一家言あるのは言うまでもないが、炭火にもこの店ならではの“ヒミツ”が隠されているという。

アルゼンチンで肉といったら、牛肉が筆頭にあがることもあり、同店でも、牛肉に対する思い入れはかなりのもの。日本ではアルゼンチン産の牛肉は輸入できないため、牧場のオーナーがアルゼンチン人であり、よりアルゼンチン産牛肉に近い肉質のアメリカ産牛肉を使用しているという。

ここでしか食べられないアルゼンチンの希少なチーズ

チーズ

カリカリに焼き上げられたアルゼンチンのスペシャルチーズは、まさに妙味

豚肉にしても鶏肉にしても、実にしっとり。味にパンチのある自家製チョリソも、ハーブの香りが高く、アルゼンチンワインを片手につまみたくなる。そしてなによりも、時間をかけてじっくりと旨みが引き出されたスペシャルチーズは、筆舌につくせぬ味がした。

南米各国の代表料理がずらり

「コスタ ラティーナ」には、アサードのほかにも、胃袋を心地よく満たしてくれる料理が脇をかためる。アルゼンチンの郷土料理をはじめ、ブラジル料理、ペルー料理、コロンビア料理、カリブ海の料理など。
エンパナーダ

粗くたたいた牛肉を包んで揚げた「エンパナーダ」。シンプルな味ながらも旨みあり。

なかでもワタシのおすすめは、皮に具をつめ、揚げたり焼いたりする「エンパナーダ」。

これは、ラテンアメリカの代表的な料理なのだが、地域や家庭によって具や味が異なり、いろいろな店で食べ比べてみると、じつに面白い料理である。同店はアルゼンチンスタイル。塊の牛肉を細かくたたき、自家製の薄い皮に包んでパリッと揚げている。
ユカ

ほくほくのキャッサバに、熱々のバターニンニクソースをかけた
「ユカ アル アホ」。お酒のお供にぴったり。

キャッサバ(ユカ)にニンニクバターソースをかけた「ユカ アル アホ」も見逃せない。ユカは南米人のオナカを満たす名脇役。ひと皿めにはまずこれを、というひとも多いという。 

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