深夜まで営業する南米料理店
とある企画で、「ラテンアメリカ、とくにアルゼンチンやブラジル周辺の国のレストランで、お肉をガッツリ食べられるお店はないですか?」といった内容を聞かれ、まず脳裏をかすめたのが、このお店、「コスタ ラティーナ」である。鮮やかな黄色の壁とイグアナが目印
その後、さっそく足を運び、料理を口にすると、かみしめるごとに温かさがじんわりと感じられたことが記憶に新しい。そして、何よりも、遅くまで営業しているので、何かにつけて使い勝手がよく、その後何度か訪れたものだ。
ワタシが通っていたのは、この地にオープンしてまだ間もない頃。7年ほど前のことである。近年は足が遠のいていたのだが、2年ほど前から、アルゼンチンの国民的料理である「アサード」がメニューに登場したという知らせが耳に届き、再訪の時をうかがっていた。が、アサードは4人以上からの予約。友人となかなか予定が合わず、時だけが過ぎていたのだが、今回やっとアサードを口にする機会に恵まれたので紹介しようと思う。
アサードの登場でより骨太な店に
野外で豪快に、そしてじっくり焼き上げられる「アサード」。焼きあがるまでの時間は、ワインを飲みながら、ゆっくりとおしゃべりを楽しむのがアルゼンチン流
アサードは、アルゼンチン式炭火焼のこと。この料理なくしてアルゼンチン料理は語れない!といわれるほど、代表的な料理である。本来は、アルゼンチンの草原地帯を行き来していたガウチョと呼ばれる人たち(いわゆるカウボーイ)が、肉を豪快に焼いて食べていたことが始まりだといわれている。それが、いまではレストランや家庭にも普及したというわけだ。
実は、この店のオーナーは、アルゼンチン人。アサードの登場で、「コスタ ラティーナ」がより骨太に、そして、ラテンアメリカ料理好きが魅了される店となったことはいうまでもない。