HONDA(ホンダ)/ホンダの車種情報・試乗レビュー

独自路線を貫くオデッセイがマイナーチェンジ(2ページ目)

ホンダ・オデッセイがマイナーチェンジを受けた。背の高いモデルが多いミニバンの中にあって、ホンダのお家芸である「低床+低重心」による走りや使い勝手が特徴。今回は外装の化粧直しと安全装備の充実などが柱だ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

アブソルートも変身

アブソルート

アブソルートもグリルデザインの変更やスモークタイプのLEDリヤコンビランプの採用により、精悍さを増している


エアロ系のアブソルートも化粧直しを受けたほか、18インチホイールを新デザインとし、専用リヤライセンスガーニッシュやスモークタイプのLEDコンビランプを採用するなど、精悍な印象を強めている。シート表皮にソフトウィーブ、サイドにレザー調素材を使ったシートも高級感を抱かせる。

安全装備の充実も朗報

オデッセイと言えば、機械式立体駐車場に入る全高でありながら、大人がサードシートまで座れるミニバンの必須条件を満たしており、もちろん背の低さを活かした走りの良さが最大の魅力。3列シートワゴンのような佇まいで、エクステリアからもインテリアからも、そして走りからもミニバンにありがちな生活臭はない。ただし、今回の変更で全車に3点式シートベルトとヘッドレストが加わったのは、遅いのは間違いないが、同時にVSA「車両挙動安定化制御システム」が全車標準装備になったのはグッドニュースだ。コーナーなどでの走行安定性を高めるとともに、ニュートラルな旋回性能を身につけたことで、オデッセイのハンドリングの良さがより引き出されている。

ミニバンならではのセールス条件でいえば、背が高くないし、驚くほどサードシートが広いわけでもない。しかし、低床+低全高ならではの走りの良さや駐車のしやすさなどのメリットも着実に存在する。先代のステップワゴンはホンダらしく、走りに振ったスタイルや設計だったが、現行型になりオーソドックスな容積重視型になってしまった。それなのにBOX型ミニバンではセレナに総合力で勝っているとは言いがたい。オデッセイには、現在の路線を維持し、ブラッシュアップして背が低いミニバンの市場を守ってもらいたいものだ。
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