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通算最多二塁打記録を更新した今季、松井秀喜の凄み(2ページ目)

アスレチックスの松井秀喜外野手(37)は8月29日のインディアンズ戦、六回に左翼線二塁 打を放って日米通算488二塁打とし、通算最多二塁打記録を更新した。二塁打が非常に評価されるメジャーで、この記録は大きな意味を持つ。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

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通算2600安打も達成し、来季の展望も開けてきた

松井は8月17日(同18日)のオリオールズ戦で、3年連続のシーズン100安打に到達した。両膝手術後のここ3年間では最速の106試合、431打席での到達と、安定した活躍ぶりを披露した。8月19日(同20日)のブルージェイズ戦では日米通算2600安打を達成。日本選手ではイチロー(マリナーズ)の他にプロ野球でも3人しか達していない数字であり、これでますます他球団からの視線が集まることになった。

ポストシーズンの登録期限となる8月31日(同9月1日)までに、左打者補強で松井に興味を持ったのは、インディアンズ、フィリーズなど数球団に上ったが、結局、トレードはされなかった。その裏には、「個人的には最後までいてほしい。勝つためには必要な戦力で、後半戦の活躍に大変満足している」と言ったア軍のルイス・ウォルフオーナーの意向が大きく反映したといわれている。

マリナーズのイチロー外野手(37)が9月1日(同2日)のエンゼルス戦で右翼線タイムリー二塁打を放ち、日米通算488二塁打とし、トップの松井に並んだ。しかし、松井は2日(同3日)のマリナーズ戦で左中間へタイムリー二塁打を放ち、前日イチローに並ばれた日米通算二塁打数を489とし、再び1本差をつけた。そればかりか、9月4日(同5日)のマリナーズ戦では、球団タイ記録で自身6年ぶり3度目となる1試合3二塁打を放ち、日米通算二塁打を492に伸ばし、イチローとの差を一気に4本に広げた。

好調さを取り戻し、両膝を含めて肉体的にも衰えが見られない松井に、来季の展望が開けてきた。選手として日本球界へ復帰する青写真はなく、メジャーで1年でも長くプレーしたい意向の男に、ア軍はもとより複数の球団からオファーが届くのは間違いなさそうだ。
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