金価格は長期的には2000ドル、3000ドルへ
金価格は長期的に上昇していく可能性が高いが、急騰時に飛びつくのは失敗する可能性が高い
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世界金協会(World Gold Council)が2011年第2四半期の世界市場の金需要・供給データを発表しましたが、第2四半期の世界の金需要量は前年同期比7%増の919.8トンで、2010年第2四半期の過去最高の需要量であった1107トンに近づいています。その一方で、多くの国の中央銀行が金備蓄を増やしていることで、金の回収量減少に繋がり、第2四半期の金の供給量は前年同期比4%減の1058.7トンになっています。ちなみに、世界金協会によると、各国政府の2011年の金の純購入量は203.5トンで、2010年の76トンのほぼ3倍となっています。
中国では金は常に売り切れている・・・
世界の金の需給状況をもう少し細かく見てみると、中国とインド市場の需要増が目立っています。2011年第2四半期の世界の金需要は前述のように7%増でしたが、同期間、インドの需要は38%拡大し、需要成長率の最大国となっています。中国の金需要は同25%増で、インドに次ぐ2位。中国とインド市場は合計で世界の金塊と金貨の投資市場の52%を占めており、金アクセサリー投資需要の55%を占めています。そして現在、金価格の急上昇で、中国における金の投資ブームがさらに加速しています。上海市の有名な金小売店である豫園商城において、20g、30g、50g、100gなどの小さい規格の投資金塊・金貨は常に売り切れていますし、500g、1000gの大きい規格の金塊も人気あります。金小売店、百貨店の金製品カウンターでは、一日で予約販売による売上が数百万元にも達しているようです。中国国家統計局によると、2011年7月、中国の社会小売総額は前年同期比17.2%増の14408兆元で、そのうち、金銀宝石製品の小売額は同45%増で、成長幅の最も大きい分野となっています。
世界金協会の予測によると、金価格の高騰が続いているものの、インドと中国からの金需要の成長が堅調に推移するため、下半期の世界全体の金需要は持続的に拡大するとしています。
世界経済が2007年ごろまでのような好景気となり、リスク資産への資金シフトがあれば話しは変わってくるのですが、そのような状況にならなければ、金価格は長期的に見て、2000ドル、3000ドルを目指して上昇していく可能性が高いように思います。