マンガの美術館
国内はもとより世界中で大人気の日本のマンガ。現代美術においては、マンガ表現に強く影響された作品も数多く登場しています。美術はマンガを抜きにしては(もちろんマンガも美術抜きにしては)語れない状況となっています。そんなマンガへの理解が深まるだけでなく、家族で楽しめるオススメの美術館を紹介します。INDEX
(1) 川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム(神奈川県)
(2) 川崎市市民ミュージアム / 常楽寺(まんが寺)(神奈川県)
(3) 京都国際マンガミュージアム(京都府)
(4) 米沢嘉博記念図書館(東京都)
(5) 宝塚市立手塚治虫記念館(兵庫県)
(6) 水木しげる記念館 / 水木しげるロード(鳥取県)
(7) 長谷川町子美術館(東京都)
川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム(神奈川県)
~夢もふしぎもいっぱいの新しいミュージアム
ドラえもんやパーマン、エスパー魔美にキテレツ大百科などなど、子どもたちのために数多くのまんがを描いてきた藤子・F・不二雄(本名:藤本弘)。彼が作り上げたSF(すこしふしぎ)な世界をたっぷりと楽しめるミュージアムが、2011年9月3日(ドラえもんの誕生日)に川崎市に開館しました。ミュージアムの最寄り駅からミュージアムまでは専用のシャトルバスで移動。内装もキャラクターが登場するかわいらしいもの。また、駅からミュージアムまでの道路は、橋の欄干などが藤子キャラで埋め尽くされているので、徒歩もまた楽しい道中になりそうです。
ミュージアムには、藤子・F・不二雄の直筆原画などがしっかりと展示されています。原画の劣化を防ぐため、原画と複製原画とをローテーションで展示するとのこと。
藤子不二雄A(安孫子素雄)やトキワ荘のメンバーも加わって制作した『オバケのQ太郎』と、藤本先生単独で制作した『新オバケのQ太郎』の生原画は要注目。1枚ずつ並んで展示されているので、よく見てみれば、顔つきやペンタッチなど、少しずつ違いがあるのがわかるはず。
また、藤本先生は美術もお好きで絵画作品を複数所有していたそうですが、美術館にはそのなかで、先生が初めて購入したレオナール・フジタ(藤田嗣治)の絵画も展示されています。
そのほか、敬愛してやまない手塚治虫から送られた手塚版ドラえもんの色紙や、生前の仕事場を再現した「先生の部屋」、さまざまな人気キャラクターに出会える「はらっぱ」など、あらゆるところに見所が盛りだくさん。
たとえばミュージアムの建物。2階の窓をご覧ください、妙に窓枠が多いのですが実はこちら、ドラえもんの第一話の「未来の国からはるばると」のコマ割りと同じ構成になっているそう(展示室に原稿が展示されています)。
ミュージアムには、このような「わかる人にはわかる」コネタが盛りだくさん。入り口の注意書きから、トイレのなか、出口までじっくりご堪能ください。
ミュージアムカフェも、人気作品をモチーフにしたメニューがずらり!どれを選んでも美味しく楽しめます。
完全予約制のミュージアムですので、家族そろって、ゆったりと余裕を持って鑑賞できます。
©Fujiko-Pro
※「オバケのQ太郎」は、藤子・F・不二雄、藤子不二雄Aの共同著作物です。
<DATA>
住所:神奈川県川崎市多摩区長尾2-8-1
TEL:0570-055-245
開館時間:10:00~18:00(日時指定完全予約制)
入場料:大人・大学生:1000円、高校・中学生:700円、子ども(4歳以上): 500円
※3歳以下は無料
休館日:火曜、年末年始
※ゴールデンウィーク及び夏休み期間は開館
公式サイト