他人事ではない!マルチ商法の相談は年間2万件前後

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マルチ商法の対処法って?
 

「友人から、50万円もするA社の美容サプリメントを分割で買いました。この美容サプリメントを買ってくれる人を友人に紹介すれば、私にも、購入代金の一部が紹介料としてA社から支払われるそうです。50万円なんて高額な商品、普段は買いません。けれど、『その紹介者がまた新たな購入者を紹介すれば、その都度紹介料が入るから、必ず儲かるよ!』と言われて買ってしまいました。

でも、冷静になって考えてみると、50万円もする美容サプリメントを他の人に売る自信なんてないし、自分自身も分割の支払いが厳しいです。すでに買った商品の一部を使ってしまいましたが、途中でやめることはできるのでしょうか。『マルチ商法ではないの?』という私の質問に、友人は『ネットワークビジネスだから大丈夫』と言っていましたが……」

これは典型的なマルチ商法(マルチレベルマーケティングプランの略称)の事例です。国民生活センターのまとめによっても、マルチ商法に関する相談件数は年間約20000件前後を推移しており、相変わらず多数の被害が発生しています。特に最近では、インターネットの普及により、インターネットメールやソーシャルネットワークサービスを利用して勧誘する手口が増加しています。


マルチ商法とは

マルチ商法とは、特定商取引法という法律で規制されている取引の一種で、特定商取引法では「連鎖販売取引」と呼ばれています(特定商取引法第33条)。この連鎖販売取引の概念は広く、特定商取引法は、さまざまな取引類型を連鎖販売取引に当たるものとして規制の対象としています。

なお、マルチ商法と似て非なるものとして「ねずみ講」があります。ねずみ講は、単なる金銭配当組織であるのに対し、マルチ商法はさまざまなヴァリエーションがある商品流通組織であると理解されています。この違いは,、両者の規制方法にも表れています。すなわち、ねずみ講が無限連鎖講の防止に関する法律によって全面的に禁止されているのに対し、マルチ商法は、連鎖販売取引という広い概念でとらえた上、これに対して厳しい規制をかけることによって実質的に活動ができないようにするといった方法がとられているのです。

次は、特定商取引法が定めている連鎖販売取引の定義や規制方法を見ていきましょう >>