住宅の快適性や安全性に関わる項目の一つに「室内空気質」があります。ホルムアルデヒドなどの化学物質によるシックハウス症候群や、花粉症などのアレルギーが社会問題化する中で、住宅内の空気の質にも高いレベルで対応することが求められるようになってきました。そうした中、積水ハウス「エアキス」という空気環境配慮仕様を発売。その発表会(2011年7月13日)に行ってきましたのでここでご紹介することで、室内空気質について考えてみたいと思います。

5つの化学物質で国の基準の2分の1を実現

エアキスの特徴は大きく以下の3点に集約されます。
(1)5つの化学物質の居住時室内濃度について、国の基準の2分の1以下を実現
(2)全棟の室内濃度を測定、第三者機関で評価
(3)建材の種類の拡充とコストダウンで、上質な室内空気環境を標準化


エアキスのデータ

「エアキス」仕様で採用される建材と、一般のF★★★★建材のホルムアルデヒド濃度変化のイメージ。約2分の1となっていることがわかる(クリックすると拡大します)

5つの化学物質とはホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンを指します。いずれもシックハウス症候群の原因とされる物質で、合板やパーティクルボードなどの木質系の建材に加え、壁紙、塗料、接着剤、断熱材などに含まれます。住宅性能表示制度では引き渡し前に発散量を測定し、その結果を通知することが定められています。

このうちホルムアルデヒドは建築基準法の対象。その建材の安全性はF★★★★~F★★(★が多いほど安全性が高い。F★はなし。ホルムアルデヒド含有量が多いため)で表されます。積水ハウスなど大手ハウスメーカーでは、ほぼF★★★★の建材を採用しています。

化学物質を「出さない」「換気する」「吸着する」

新換気システム

花粉症対策も空気質向上のポイント。「エアキス」では新型の換気システムも採用されている。写真では細かいチリを集めている様子がわかる(クリックすると拡大します)

積水ハウスの「エアキス」は、まずこれらの化学物質を「出さない」、「換気する」、「吸着させる」ことで、F★★★★以上、つまり厚生労働省の指針値の2分の1以下という、よりハイレベルな室内空気質を実現させようとするものです。

ところで、シックハウス症候群として世の中に認知されるようになってきましたが、多くの人にとっては室内空気質についてはそれほど問題視されるものではないかもしれません。しかし、子どもや特に化学物質アレルギーの方にとっては健康上の大きな脅威です。

とはいえ、住宅性能表示を活用している新築戸建て住宅は全体の3割に届かないなど(積水ハウスの場合は9割以上)、室内空気質の「質」について徹底的にこだわっているハウスメーカーは実はそれほど多くはないのが実情でもあります。そうした点に戸建て住宅のトップブランドとして改善に乗り出したのが、積水ハウスの今回の動きです。

次のページでは、「エアキス」のその他の特徴について見ていきましょう。