隠居なんてまだまだ! 現役で活躍する人も多い現代の60代
昔と違って、今の60代は本当にお元気!40代のガイドが負けそうなぐらい、アクティブに活動されている方も沢山いらっしゃいます。
しかし、どんな活動も自分の体が健康であってこそ! 60代を自分らしく楽しんでいくために大切な、60代の健康診断のポイントについて解説します。
60代が健康診断で確認すべきポイント
いま、日本人の死因は3人に1人はがんで亡くなります。以前は胃がんが多かったですが、この15年ほどで、肺がん、大腸がんも増えています。女性の乳がんも増加傾向です。これらの原因は諸説ありますが、喫煙、食事の欧米化(高脂肪、低繊維食)、初産年齢の上昇・出産回数の減少などが挙げられています。
タバコを避け、食事の内容に気を配りつつも、やはりこれらの頻度の高い、いわば代表的な病気の早期発見をポイントにしましょう。
「食事もおいしいし、お酒もうまい!健康診断なんていらないよ!」という方もいらっしゃいます。しかし、症状がなくても、いえ、症状がない時にこそ受けるのが健康診断なのだと思います。
1. 胸部レントゲン写真
肺がんのチェックの基本です。最近では胸部CTと行う場合もあります。肺がんが気になる方は、おすすめです。
2. 便潜血検査
大腸がんチェックの極めて有力な方法です。基本は2回、別の日の便を調べるものです。体に負担もなく、是非ともお受け頂きたい検査です。
3. 上部消化管造影検査(いわゆるバリウムを飲む検査)
胃がんは早期発見できれば、内視鏡下に治療も可能な検査です。罹患率は依然として高い疾患ですので、症状がなくても検査を受けられることをおすすめします。
男女別の健康診断のポイント
女性の方には、子宮がん、乳がんのチェックをおすすめします。いずれも、細胞診検査や、マンモグラフィー・乳腺エコーなどの検査が健康診断では行われますが、それらに加えて、子宮がんでは「おりもの」の変化、乳がんでは自己触診など日頃のご自身でのチェックも大切です。また、男性では、前立腺がんなどの危険性も徐々にあがってきます。こちらは血液検査でPSAという値を測定することでチェックすることができます。
なお、これらの検査は、所属している健康保険組合や市町村にもよりますが、オプション検査になっていることもあります。追加でいくばくかの費用は発生しますが、気になる場合には、是非お受けになると良いと思います。
60代以上は状況に応じて脳ドックやPET検査も検討を
年に1度の健康診断で問題が無ければ、ご褒美として温泉にでかけてリラックスしてみる。そんなサイクルを作ってみるのもおすすめです。
ご両親やご親戚にがんの方が多く気になる場合は、PET検査も有効。検査費用も最近はずいぶんとリーズナブルになってきています。
健康であってこそ過ごせる、充実した60代からの生活。是非、ご参考になさって下さい。