投影距離は長く~製品選びも重要
画質を重視するなら、出来る限り狭角で投影するのが良い。
実際の部屋では、大きさや設置位置に制約が無ければ、ズームレンズを最も狭角に設定し、希望の投影サイズが得られる位置まで、プロジェクターを遠ざけると良いでしょう。
尚、いくらズーム機能が搭載されていても、製品毎に、投射距離と画面サイズの関係が異なるので、プロジェクターを選択する際は、部屋の大きさや設置位置を把握しておくのも重要です。 例えば、海外製の高級モデルでは、広い部屋を前提とし、比較的長い投影距離を想定しており、このような製品を狭い部屋に設置すると、部屋の一番後ろまでプロジェクターを下げても、広角で投影せざるを得ないケースがあるためです。
「天吊り」のススメ
プロジェクターを設置する際、工事の面倒な「天吊り」よりも、手軽な「床置き」を選ぶ人が多いものです。 しかし、「天吊り」が、画質面で優れているとしたら・・・それは、光の入射角と反射角が等しいという事実。 プロジェクターを床やテーブルの上に置いて投影する場合、下方からスクリーンに投影された映像は、天井方向に反射します。 つまり、より多くの光(映像)を得られるベストポジションが、天井付近になってしまうと言う訳です。 着席位した状態の視聴位置で、より多くの光(映像)を得るには、プロジェクターを天吊りする方が有利であることをご理解頂けるでしょう!
天吊りが不可能なら、プロジェクターをひっくり返して、背の高いラックの上に乗せる手も有ります。
台形補正は厳禁
台形補正機能は、キーストンとも呼ばれ、理想的な角度から投影できないケースで、画像が台形に投影されてしまう問題を、電気的に補正して解決する便利な機能です。 しかしながら、一般的なデジタル方式による台形補正は、元の画像を変形させる仕組みなので、これに伴うスケーリング(画素変換)が、画質の劣化を引き起こします。 高画質優先のシアター用途では厳禁です。良く似た機能に「レンズシフト」がありますが、これは、光学的に補正するので、デジタル方式の台形補正ほどの悪影響はありません。 但し、投影光がレンズの中央を大きく外れると、映像の歪み、解像度の低下、隅が暗くなるケラレが現れ、画質の低下につながります。 微調整用と考えましょう。