スペイン/アンダルシア地方

グラナダの観光 2つの世界遺産を持つ南スペインの街

南スペイン一番の人気観光スポット、アルハンブラ宮殿があるグラナダの街は、スペインを占領したアラブ人が、11世紀から15世紀まで首都としたため、今でもイスラム文化の名残が残り、エキゾチックな雰囲気です。スペインを訪れるなら外せない街でしょう。今回はグラナダのおすすめ観光スポットや、アクセスを紹介します。

秦 真紀子

執筆者:秦 真紀子

スペインガイド

2つの世界遺産を抱える、南スペイン・グラナダへ

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アルハンブラ宮殿はスペインきっての名所の1つ

グラナダ観光のメインは、世界遺産のアルハンブラ宮殿でしょう。ここを訪れなければ、スペインを訪れたとは言い難い……と言われるほど、スペインを代表する重要なスポット。1238年から1492年まで続いた、スペイン最後のイスラム王朝、ナスル朝時代に王たちが住んでいた広大な宮殿です。
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アルハンブラ宮殿内。画像は記事アルハンブラ宮殿 歴史や見所、チケットの予約など」より

アルハンブラ宮殿は、じっくり見ると半日くらいかかり、東西に長い広い施設なので、ある程度体力を使う心積もりで行きましょう。また、アルハンブラ宮殿の入場チケットの枚数には制限があるので事前に公式サイトから前売りチケットを購入するのがおすすめ。詳しくは「アルハンブラ宮殿 歴史や見所、チケットの予約など」をご覧ください。

世界遺産、アルバイシンの丘

アルバイシンの丘

観光客が多いアルバイシンの丘。スリもいるので、できるだけ人の流れから外れないように

この宮殿以外では、アルバイシンの丘もユネスコ世界遺産に登録されている見所。海抜約700から800メートルの、石畳の緩やかな丘にある、イスラム教徒の居住区。8世紀から住み始めた、街で最も古い地区です。白壁の家が連なる異国情緒漂う雰囲気が絵になります。この丘には、イスラム時代はモスクだったサルバドール教会、イスラム王朝最後の王ボアブディルの母が住んでいたという、15世紀に建設されたダール・アル・オラ宮殿などモニュメントがあります。

とはいえこの丘の価値は、頂上のサン・ニコラス広場から目の前に広がるアルハンブラ宮殿の眺めにあるでしょう。人生の感動の景色の1つになるかもしれません。一つ注意点ですが、細い道が曲がりくねっており、死角になる場所が多いので、スリなどの犯罪もあります。特に夕暮れ時以降はできるだけ一人で行かずに、一人旅でも他の観光客などについて行きましょう。

グラナダ、その他の見どころ

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サクロモンテ

見逃せないもう1つの丘は、サクロモンテ。街の東側にある、ジプシーの居住区にあるのですが、丘の斜面に穴を開けた、洞窟風の住居がユニーク。タブラオと呼ばれるフラメンコ用の小さな劇場が多いことでも有名です。ただここで夜にフラメンコを見る場合は、治安があまりよくないので必ずタクシーで行ってください。

1506 年に建設プロジェクトが開始され、17世紀まで工事が続いたカテドラルも見逃せません。ステンドグラスが美しい黄金の礼拝堂は圧巻。

カテドラル付近にある王室礼拝堂も是非訪れたいもの。1504年に建設が始まり、1517年に完成したゴシック様式の建築物で、イサベル女王とフェルナンド二世が地下の棺で眠っています。
パラドール・デ・グラナダ

パラドール・デ・グラナダ

小さいながらも大規模な見所が多く、街の人も素朴で感じがいい、そんなグラナダの街をじっくり満喫するなら、パラドールと呼ばれる古い修道院や貴族の邸宅を改築した国営ホテルに泊まるのもおすすめ。アルハンブラ宮殿の敷地内にある、サンフランシスコ修道院を改装したパラドール・デ・グラナダは、アンダルシア地方ならではの噴水のある中庭が美しい、国内で最も人気のあるパラドールの1つです。

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Parador de Granada(パラドール・デ・グラナダ)
アクセス:国鉄グラナダ駅からタクシーで約20分
料金:260ユーロ~

グラナダへの行き方

グラナダ街並

グラナダに行くには、マドリードからバスが最安。バルセロナからバスは遠すぎるのでおすすめしません

バルセロナからは飛行機で約1時間半。地元の航空会社イベリア(Iberia)(機体は提携する格安航空会社Vuelingのもの)と、エアーエウロパ(Air Europa)のフライトがありますが、ダイレクト便はVuelingのみのようです。価格は最安のVuelingで、2018年2月末現在は往復約100ユーロ。しかし、1日1本しかフライトがないこともあり、選択の余地があまりありません。マドリードからは飛行機で約1時間。バルセロナと同じくイベリアやエアーエウロパなどのフライトがあり、価格もバルセロナからと同じくらいです。

バルセロナのサンツ駅から国鉄Renfeのツーリストクラスで約8時間。往復100ユーロちょっと。一方マドリードのアトーチャ駅からはRenfeの特急AlAveで約4時間半。価格はバルセロナからと同様に往復100ユーロを超えるくらいです。

少し時間はかかっても安く行きたいならバスがおすすめ。大手長距離バス会社Alsaでは、マドリード・グラナダ間は約5時間かかりますが、往復約50ユーロと断然お得。しかも早朝から夜中まで頻繁に便があるので、都合のいい乗車時間が見つかるはずです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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