仕事と両立できる資産運用術/長期国際分散投資はこうやってやる!

国際分散投資のステップ2:地域分散を考える

安定した資産運用には長期国際分散投資が向いています。だれでも一定の成果を期待できますが、自分の戦略を持ってのぞめば、他人と違う成果を得ることができます。世界の中のどんな地域に重きを置き、どの国の成長に賭けるのかという地域分散戦略です。それは勝負の分かれ目でもあり、投資の楽しみにもなります。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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国際分散投資において楽しいのは、自分の分散戦略がダイナミックに投資成果に反映されることです。

地域分散の型がリターンの差異を作る

地域分散をどのような戦略で行うか

地域分散をどのような戦略で行うか

たとえば、毎月3万円ずつ投資信託を買っていくときに、その3万円をどのように配分するかで、結果は次のよう劇的に変わってきます。

Aさんは日本株投資信託に3万円を毎月投資してきました。
Bさんは日本株、先進国株、新興国株と3種の投資信託に1万円ずつ毎月投資してきました。
Cさんは新興国株投資信託に3万円を毎月投資してきました。

この3人は2006年3月から5年間、毎月3万円のつみたて型の投資信託購入を実行してきました(投資元本180万円,2011年2月末現在)。地域分散が異なることで、3人の5年後の途中経過は次のように鮮明に異なっています。

Aさんの現在の時価は1,554,000で年間収益率はマイナス13.65%
Bさんの時価は、1,719,000円で年間収益率はマイナス5.51%
Cさんの時価は、1,898,000で年間収益率はプラス5.49%。

どの地域に賭けるかという地域戦略

世界の金融市場は同時性が強くなり分散投資の効果が失われたと報道されることもありますが、それは長い歴史の中の一瞬の出来事を指しているに過ぎません。世界は統合に向かっていきながらも、まだまだの地域格差や地政学的特殊性を帯びながら、まだらな成長をつづけていくことでしょう。

そして、あなたがどの地域に賭けるのか、自由な選択が可能です。地道な自主年金作りの中で、小さな楽しみを見つけてください。地域分散の戦略を考えることで、毎日のニュースの見方もきっと変わってくるはずです。

戦略を考えるときのポイント

適切な地域分散を考えるときに、以下のようなことが気になります。
  • アメリカ経済はいつまで世界をリードしていくのか?
  • アメリカに変わる国があるとすれば、それはどこなのか?
  • 中国やインド、ブラジルの成長は持続するのか?
  • 日本経済は再び復活の奇跡を遂げるのか?
この答えが、あなたの自主年金の将来価値を決定していきます。
国際分散投資を楽しみましょう!

次のページは「国際分散投資ステップ3:アクティブ?パッシブ?」です。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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