老後の生活資金を作る要領は一に長期投資、二に分散投資であることは分かってもらえましたね。では、具体的にどうするか?

世界分散は大富豪の戦略

投資信託なら国債分散投資が気軽にできる

投資信託なら国債分散投資が気軽にできる

主要な株式市場で最低限の分散を実現するために1市場30銘柄を買っていくとします。世界には東京以外に、ニューヨーク、上海、香港、フランクフルト、ロンドン、トロント、シドニー、ソウル、台北、ムンバイ・・・とたくさんの証券取引所があります。1銘柄の最低購入金額が200万円だったとして、30銘柄で6,000万円、30カ国で18億円!!!

な~んだ、国際分散投資は富豪にしかできない投資方法じゃないか?

はい、確かにこのツールが使えるようになるまでは何十億円持っていないとできないセレブな投資術でした。しかし、このツールが国際分散投資をだれにでもできる大衆のスキルに変身させたのです。このツールとは投資信託のことです。

投資信託の持つ分散機能

一つの投資信託で50から100程度の企業に分散投資しています。その規模は数十億円から兆の単位になる巨大ファンドまでありますが、投資家は1万円から買うことができます。個人から集めた小口の資金を束ねることで、かつての大金持ちの投資戦略を個人投資家に解放したのです。

投資信託の最大のメリットはこの分散効果です。この他に投資信託の4つのメリットがあります。専門家の活用、倒産隔離、税の繰延べ、割安なコストです。

ファンドマネージャーを雇う

第二のメリットの専門家の活用ですが、投資信託を買うということは自分専属のファンドマネジャーを雇うことに似ています。プロのファンドマネジャーが自分に代わり適切な選択と適度の分散を実現してくれます。どの銘柄を買うべきかと株価ボードを追いかける必要はもうなくなりました。

金融機関がつぶれても守られている

 第三のメリットは倒産隔離機能です。投資信託には3つの金融機関(証券会社、運用会社、信託銀行)が関与しています。しかし、このうちどの金融機関が倒産しても投資家の資産は守られるように仕組みができています。ですから投資信託にはペイオフも保険機構も要らないのです。預金や保険と決定的に違う点が倒産隔離機能です。

税金の繰延べが認められている

 第四のメリットは税の繰延べ効果です。税金は投資コストの中で最大のものです。投資収益の所得税を毎年小まめに払っていては資産は大きく増えません。投資信託には、途中でどんな利益がでていても換金されるまでは課税が繰延べされるという特例が認められています。税金を最後まで支払わないことと、途中で分配金を受け取らないという二つのルールを守ることで、完璧な複利運用が実現して、自主年金は大きく増えることとなります(複利効果は第9章で詳しくご案内します)。

割安なコストで世界分散投資を

 第五のメリットは投資信託に関わるコストです。世間には投資信託のコストは高いからダメという表面的なことを言う評論家もいますが、コストはその価値との見合いで判断されなければいけません。一人で地球上の主要な株式市場に分散投資を実行するときに、投資信託というツールを使わなければ、どれだけの投資資金と費用がかかることでしょうか?コストはもちろん安いに越したことはありませんが、得られる便益に比べればまったくペイするコストなのです。

次のページは「国際分散投資のステップ1:株か債券かを考える」です。


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