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沖縄に学ぶ涼しい過ごし方(2ページ目)

南国に暮らす沖縄の人々。一年の半分は夏で、その陽射しの強さといったら本土の比ではありません。クーラーも冷蔵庫もなかった時代からずっと、沖縄の人々はその強烈な夏の気候の中そこで生活をしてきているのです。沖縄の人々の暮らしの中には、長い経験で培われた強烈な気候に対する様々な知恵がちりばめられています。暑い夏を少しでも気持ちよく過ごすため、そんな沖縄の人々の生活にヒントを探してみましょう。

小林 繭

執筆者:小林 繭

沖縄ガイド

クーラー不要の沖縄の家屋

古民家

見た目の美しさもさることながら、南国の気候に合わせてとても合理的に設計されている沖縄の古民家

まず最初に、伝統的な沖縄の家屋についてお話しましょう。現在では台風対策のためコンクリートの建物が多い沖縄ですが、昔ながらの沖縄家屋には涼しく過ごすためのアイディアが駆使されています。夏の沖縄の陽射しの恐ろしさには先にも触れましたが、一歩日陰に入ればずいぶんと凌ぎやすく、風通しのよい場所であればクーラーがなくても過ごすことができるのが沖縄の気候の特徴(雨の日はそうはいきませんが)。
竹富郵便局のヒンプン

現代的にデザインアレンジされた雰囲気。竹富島郵便局のヒンプン

そういった気候条件を上手に利用して造られているのが昔の沖縄家屋です。日除けと風通しの良さを徹底的に追求し、窓はもちろんのこと入り口の扉も開けっぱなしにできるように、どの家も門を入った正面には目隠しとしてヒンプンと呼ばれる石で造られた屏風のようなものが建てられています(※ヒンプンには、魔除けの意味もあります)。
フクギ

昔ながらの沖縄の集落にあるフクギ並木。強い陽射しや台風の雨風を防いでくれます

屋内の熱が逃げやすいよう天井は高く造られ、換気口が付いています。また集落の道にはフクギの木が植えられ、こちらも優秀な日除けとしての役割を果たしています(フクギの木は台風から家屋を守る役目もあります)。昔の沖縄の人々はこの風通しのよい家屋で、クーラーがなくても快適に夏を過ごしていたのです。
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